11/03/04
自白強要をなくすには?2(証拠法則の改善)
一定の合理的な根拠があれば、自白しなくとも有罪認定できると言う証拠法則を確立すれば、捜査官も自白に頼らなくなる筈です。
自白に頼らなくとも良い証拠法則が有れば、捜査側も科学捜査、合理的な捜査などで、客観証拠の収集に努力し、能力も開発されるでしょう。
談合情報で言えば、事前情報とぴったりの結果(数字まで含めて)を基本に、その他の、いろんな細かい条件に合致するときは、いかに「知りません」と言っても談合があったものと見なして、入札を無効にするくらいは必要でしょう。
一回だけの談合情報に合致するだけで、失格や指名停止にするのでは、同業者を陥れるための談合情報もあるので危険ですが、回数やその他の細かい条件設定を研究すれば、やってやれないことは有りません。
本人が認めない限り、間違いがあってはいけないので、処分できないと言う姿勢では、フラストレーションが溜まるばかりで、結果的に、「無理に自白させるには、行政庁では無理で、司直の手を待たねば・・・・」となるのです。
そこには、捜査機関ならば、無理に口をこじ開けても自白させることができると言う暗黙の前提があるようです。
談合情報のコラムで書いたように、裏づけ情報なしの質問は、無意味ですが、これを糊塗するために成果を得ようとすれば、かえって怒号やその他の強迫による自白追求に走りやすいのです。
この視点を逆に見れば、裏づけさえしっかりしていれば、静かな説得で反省の自白を進んで獲得できるのです。
さらに言えば、合理的な客観証拠がない限り、自白があっても有罪認定してはいけないと言う証拠法則が確立されば、捜査官は客観証拠の収集に努力し、自白強要に走らないでしょう。
そうすれば、おのずから、科学捜査、科学的裏づけの有用性が確認され、合理的な捜査、透明性のある捜査が実用化されて、捜査官も自白に頼ろうとしなくなるのです。
実際に、憲法や刑事訴訟法では、この理念で出来ていて、自白だけでは、有罪認定してはいけないことになっています。(後に自白法則のコラムで紹介します)
戦後アメリカ型の刑事訴訟法が出来、自白だけでは有罪認定をしてはいけないことが、憲法にも規定されましたが、どれだけの補強証拠が有ればいいのかの運用は、裁判官に任されているのです。
事実認定、証拠法則については、10/13/02「裁判の仕組み 11(経験則と自由心証)」のコラムで説明しました。
自由心証主義の結果、自白のほかに、どの程度の証拠が必要であるかの判断は、裁判官の胸先3寸にかかっているのですから、新刑事訴訟法や憲法が理念どおり運用されるかどうかは、裁判官次第となっていたのです。
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