11/27/03
贈与税の控除は、「租税特別措置法 1」のコラムで紹介したとおり、110万円になっているのですが、住宅取得資金の場合は、最高額1000万円までの特別控除となりましたので、この機会に、これも紹介しておきましょう。
(住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税に係る贈与税の特別控除の特例)
第70条の3の2 平成15年1月1日から平成17年12月31日までの間に贈与により住宅取得等資金の取得をした特定受贈者が次に掲げる者のいずれかに該当する場合において、前条第1項各号の規定に該当するときは、当該住宅取得等資金の贈与をした者(以下この条において「住宅資金贈与者」という。)からの贈与により当該住宅取得等資金の取得をした年における当該特定受贈者の当該住宅資金贈与者からの贈与により取得をした財産に対する贈与税については、当該財産に係る贈与税の課税価格から住宅資金特別控除額を控除する。
この場合において、相続税法第21条の12第1項の規定の適用については、同項中「課税価格から」とあるのは、「課税価格(租税特別措置法第70条の3の2第1項(住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税に係る贈与税の特別控除の特例)に規定する住宅資金贈与者に係る贈与税の課税価格にあつては、当該課税価格から同項に規定する住宅資金特別控除額を控除した残額。以下この項及び次条において同じ。)から」とする。
1.住宅資金贈与者に係る相続税法第21条の9第5項(前条第1項において準用する場合を含む。)に規定する相続時精算課税適用者
2.住宅資金贈与者からの贈与により取得をした住宅取得等資金について、相続税法第21条の9第2項(前条第1項において準用する場合を含む。)の届出書を提出する者
《追加》平15法008
2 前項に規定する住宅資金特別控除額とは、次に掲げる金額のうちいずれか低い金額をいう。
1.1000万円(既にこの条の規定の適用を受けて控除した金額がある場合には、当該控除した金額の合計額を控除した残額)
2.当該住宅資金贈与者に係る贈与税の課税価格(住宅取得等資金に係る部分に相当するものに限る。)
《追加》平15法008
3 住宅取得等資金について第1項の規定の適用を受けた特定受贈者が、当該住宅取得等資金の贈与を受けた日の属する年の翌年3月15日後において、前条第4項各号に掲げる場合に該当するときは、第1項の規定は、適用しない。この場合において、当該各号に該当することとなつた日から2月以内に同項の規定の適用を受けた年分の贈与税について、修正申告書(国税通則法第19条第3項に規定する修正申告書をいう。以下この条において同じ。)を提出し、かつ、当該期間内に当該修正申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならない。
《追加》平15法008
4項以下は、長すぎますので、以下省略とします。
特別措置法で一般の贈与は60万円から、110万円に拡大しましたが、そのさらに特例です。
贈与税と言っても、課税の本質は、所得に課税するものではないでしょうか。
尤も、贈与は、相続税の脱法行為として利用されることが多いので、相続税法に規定され、さらには、受贈者でなく贈与者に課税してきた歴史がありますが、今になれば、受贈者の所得に課税するものと言う理解で良いでしょう。
何らかの所得に課税するのが、すべての課税の本質ではないでしょうか?
消費税は、一見所得に対する課税ではなさそうですが、何らかの所得の結果消費する段階で課税すると言うもので、所得があることが前提になっています。
そうした考えから消費税創設に際しては、税制の景気中立と言う観点からは、その年に消費税として納付されるのと同額の所得税が減税されるべきだと言われていました。
要するに所得段階で課税するか、所得段階の捕捉をゆるくしても、消費段階で課税すれば同じことだと言う考えです。
ところで、汗水たらして、やっと稼いだ給与、労働所得に対して、頭から1000万円も控除してくれるなど夢にも考えられません。
それなのに、贈与された所得に関しては、1000万円まで無税と言うのです。
贈与税率を高率にするのは、不労所得による国民間の不公平を中和する基本的使命があって、国民の支持を受けていた筈です。
ところが、1000万円の控除と言えば、ものすごい大金ですから、今回の改正は、景気対策として騒がれたものですので住宅、建設業界救済の為の桁外れの支援と言うことばかりに注目が行き勝ちす。
ところが、1000万円の控除と言えば、ものすごい大金ですから、贈与税の基本的な使命・富の再分配機能の放棄政策となることのほうが、長い目で見て影響が大きいと思います。
住宅取得資金に限るから良いじゃないかと言う人もいるでしょうが、大口の贈与は、その殆どが住宅資金であって、住宅を取得できるかどうかは、若者にとって大きな関心事です。
不公平感を助長すると国民の活力が阻害されてしまいます。
ちなみに、現在景気が上向いてきていますが、この贈与税の軽減策の結果ではなく、日産など産業界の(建築、不動産、土木業界は含まれていません)自助努力によって、利益率が向上したのが原因と言われています。
大して景気対策にはなっておらず、結果的に不公平感だけ助長するのでは、困った税制です。
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