11/04/03
相続税法2(配偶者控除2)
前回のコラムで書きましたように、配偶者非課税ないし特別控除は、国家・税務署?の恩恵として認めたに過ぎないと言う、特例制度的構成です。
したがって、一定期間内に配偶者控除を受けると言う特別の申請をしなければ認められませんし、税務調査で、申告漏れがあったときに、その分については認められませんので、気をつけてください。
以下その条項を紹介していきましょう。
相続税法
第19条の2
3 第1項の規定は、第27条の規定による申告書(当該申告書に係る期限後申告書及びこれらの申告書に係る修正申告書を含む。第5項において同じ。)に、第1項の規定の適用を受ける旨及び同項各号に掲げる金額の計算に関する明細の記載をし、かつ、財産の取得の状況を証する書類その他の財務省令で定める書類を添付して、当該申告書を提出した場合に限り、適用する。
一般的な書き方は、「・・・までに・・・申告など・・・しなければならない。」という書き方です。
こうした書き方の場合、怠ったとしても利息を取られたり、罰則があるだけというのが多殆どで、無効になるとは限りません。
しかし、この条文では、「・・・・・した場合に限り、適用する。」と言うのですから、注意が必要です。
この書き方ですと、法が要求するとおりしなければ、「適用がない」即ち、配偶者控除ないし非課税が受けられないのです。
恩恵的制度と考えているのではないかと言う理由です。
4 税務署長は、前項の申告書の提出がなかつた場合又は同項の記載若しくは添付がない申告書の提出があつた場合においても、その提出がなかつたこと又はその記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第1項の規定を適用することができる。
ところで、どんな場合でも、不可抗力とまでは行かなくとも、やむを得ない事情で手続きが遅れることがあるものです。
いかなる場合でも、この非課税ないし控除が受けられないと言うのは酷ですので、この条項がおかれています。
私は、昨年、配偶者の後見人として、期間徒過後の特例ではありませんが、相続開始後2年ほど経過してから、この配偶者の後見人として申告をしたことがあります。
税務署は、この第4項による申請かと思ったらしいのですが、被後見人は、長く痴呆状態にあったので、相続開始を知らなかったので、私が後見人に就任してから、10ヶ月の申告期間が始まると言う論理でした。(遅れてはいないぞ!)
世上、納期限があと何日しかないから、という理由で、弟妹に押印を迫ることが多いものですが、税務申告期限は、税務行政の都合で決まっているだけであって、そのことから、同じ期間内に遺産分割協議を成立させなければならないことには、なりません。
話し合いが、2年かかろうが3年かかろうが、税務署がとやかく言う権利はないのです。
遺産分割と納税期限の問題は、配偶者特別控除の問題ではなく、全相続人共通の問題ですので、次々回のコラムで、参考の為に、一般的な相続税の申告の仕方を紹介しておきましょう。
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