11/03/03
相続分8(民法110)(相続税法1)
なお,相続税法でも、現在、配偶者の相続した遺産が、全体の2分の1までは(または、1億6000万円まで)非課税になっていますよ。
相続税法を,この機会に紹介しておきましょう
相続税法
(配偶者に対する相続税額の軽減)
第19条の2 被相続人の配偶者が当該被相続人からの相続又は遺贈により財産を取得した場合には、当該配偶者については、第1号に掲げる金額から第2号に掲げる金額を控除した残額があるときは、当該残額をもつてその納付すべき相続税額とし、第1号に掲げる金額が第2号に掲げる金額以下であるときは、その納付すべき相続税額は、ないものとする。
1.当該配偶者につき第15条から第17条まで及び前条の規定により算出した金額
2.当該相続又は遺贈により財産を取得したすべての者に係る相続税の総額に、次に掲げる金額のうちいずれか少ない金額が当該相続又は遺贈により財産を取得したすべての者に係る相続税の課税価格の合計額のうちに占める割合を乗じて算出した金額
イ 当該相続又は遺贈により財産を取得したすべての者に係る相続税の課税価格の合計額に民法第900条(法定相続分)の規定による当該配偶者の相続分(相続の放棄があつた場合には、その放棄がなかつたものとした場合における相続分)を乗じて得た金額(当該被相続人の相続人(相続の放棄があつた場合には、その放棄がなかつたものとした場合における相続人)が当該配偶者のみである場合には、当該合計額)に相当する金額(当該金額が1億6千万円に満たない場合には、1億6千万円)
ロ 当該相続又は遺贈により財産を取得した配偶者に依る相続税の課税価格に相当する金額
2 前項の相続又は遺贈に係る第27条の規定による申告書の提出期限(以下この項において「申告期限」という。)までに、当該相続又は遺贈により取得した財産の全部又は一部が共同相続人又は包括受遺者によつてまだ分割されていない場合における前項の規定の適用については、その分割されていない財産は、同項第2号ロの課税価格の計算の基礎とされる財産に含まれないものとする。ただし、その分割されていない財産が申告期限から3年以内(当該期間が経過するまでの間に当該財産が分割されなかつたことにつき、当該相続又は遺贈に関し訴えの提起がされたことその他の政令で定めるやむを得ない事情がある場合において、政令で定めるところにより納税地の所轄税務署長の承認を受けたときは、当該財産の分割ができることとなつた日として政令で定める日の翌日から4月以内)に分割された場合には、その分割された財産については、この限りでない。」
戦後の法律の特色ですが、口語体になったのは良いのですが、文章が長たらしいばかりで、簡潔でないので、何度読み返しても、分かり難いように思うのは、私だけでしょうか?
最近、コンピューターのマニュアル本が、分りにくいのは、説明能力(国語力)不足でないかと、指摘されているのと似ていますね。
配偶者が2分の1まで相続しても、本来の権利の顕在化と見れば、実質的には、相続ではないのですから相続税の対象にならないのは当たり前とも言えます。
しかし、「相続分 5」のコラムで書いたとおり、相続、夫婦財産形成には、いろいろなパターンが有るのですから、2分の1だと貰い過ぎの人も出て来ますし、足りない人も有るでしょう。
2分の1くらい当然ジャンとは言い切れません。
私が、民法の、相続分の類型として主張しているように、税法でも婚姻期間で大きく区分けすれば別ですが、いまのところ、夫婦かどうかと言うだけで、税法が出来ていますので、(ただし、贈与税に関しては、婚姻期間20年以上と言う特例になっていることは、平成15年11月2日「相続分7(民法109)(配偶者相続分の重要性2)」のコラムで紹介しました。)大雑把なところで、2分の1と言う控除が出来ているのですから、仕方ないかもしれません。
ただし、この配偶者控除制度は、私が普段から言ってるように、配偶者(妻)は、原則として夫名義の財産について、2分の1の潜在持分を有すると言う立場を認めたものでは、ありません。
当然の権利として認めたものではなく、いわば、恩恵として認められるものと言う構成ですから、一定期間内の申告などの要件に合致した時だけ認められることになっています。
次から、具体的な手続きを見ましょう。
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