11/28/02
胎児の権利能力(民法15)6
この頃の親は、滅多に資産を子供の渡さないことと、現在の法制下(均分相続)で考えれば、初めての胎児でも、死産でない限り胎児が相続出来ても不都合はないように思われます。
はじめての胎児が、生きて生れない時まで相続させる場合、胎児が一旦相続した父親の財産を、相続できるのは、その親しかいませんので、結局のところ、子供がいなくても亡夫(内縁の夫)の遺産を妻(または、内縁の妻)に全部相続させようと言うのと同じことになります。
若夫婦が、親から貰った資産がないとしても、親は息子を結婚させるまで、並み大抵でない苦労をしているのですから、結婚した途端に子供が生れないうちに亡くなった場合、息子の遺産が全部妻のもので良い言う割り切った法意識はないと思われます。
これに反し、生れるまで与えないという単純な条文は、とりもなおさず、本則の『私権の享有は出生に始まる』という条文で足りる事に帰しますが、胎児が2番目の子供になる場合を考えると、父死亡後に生まれた子供だけが全く相続出来ないのは、他の子供と比較して差別する合理性がなく、しかも、余りにも不平等になるのでこういう考えを支持する人はいないでしょう。
このように考えて行くと、やはり、長年の慣習としては、『生きて生まれたのに相続出来ないのは可哀想だが、死んで生まれたときまで、権利を与える必要はない』と言う所が国民感情でしょうか?
この長年に亘って培われた道義観を簡単に変えられないとしたら、『もしも生きて生まれたときだけ』と言う条件付きで何らかの権利を認めるしかない事になり、結局、條件つき権利を現わす書き方にならざるを得ないのです。
しかし同じ条件付き条文でも、停止條件か、解除條件か程度を明確にする条文は書けそうですね。
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