11/16/02
エネルギー不滅の法則(民法10)
今日はエネルギー不滅の法則と法律の争いという突拍子もないから話をしてみましょう。
氷りが水になるときや、水が蒸発するときに気化熱を奪ったりするけれども、結果的に地球上のエネルギーの総和は変わらないと言うエネルギー不滅の法則は、皆さんもむかし、むかし学んだ事があるでしょう。
これと同じように、法律の世界でも、理論的には最終的に損害は回復出来る仕組みになっています。
例えば、泥棒に物品を盗まれた場合、被害者は法律上、その泥棒から所有権に基づいて、返還請求すれば裁判で勝てるはずですし、もしも盗まれたものが無くなっていれば、損害賠償請求をすれば勝てるでしょう。
放火されても同じ事で、犯人に損害賠償請求をすれば勝てるのです。
交通事故でも同じです。加害者に対して賠償請求すれば良いのです。
詐欺や横領も同じで、偽造文書は無効ですから、偽造された人は、本来何の損害も発生しません。その理屈を貫徹しますと、偽造文書を信じて支払った人が、もう一度本当の権利者に支払わねばなりません。
そうして、その被害者に対する法的手当てとしては、偽造文書を持参して無断で集金した人に対して、不法行為による損害賠償請求か不当利得返還請求をして、その損害を回復する事が予定されています。(私の言う所のエネルギー不滅の法則の法律版)
このように、騙されて支払った場合や、権限乱用者(使い込み目的の集金人)に支払った場合に、これらを信用した人が2重払いをするべきか、それとも偽造されたり、集金された人に落ち度があって、支払いの有効性が認められて、本来の権利者がもう請求出来なくなるかと言う事が争いになるのは、偽造して持ち逃げするような人を訴えても、お金を取り戻す事が不可能な事が多いからなのです。


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