11/07/02

自然人 (民法3) 2

他方、民法第一条の条文からは『胎児はまだ生まれていないので人ではないし、何の権利もないですよ』と言う意味が当然の事として導きだされます。(堕胎は殺人罪にはなりません。人ではないから)
民法という法律の名前をこれまで何となくお聞きになった事があると思いますが、ここで民法ってどう言う法律か説明しておきましょう。
民法は、人が生まれてから死ぬまで、基本的な事を定めた市民生活の基本法典です。
基本法は憲法じゃないのと言う人もいるでしょう。
制度的には、そう言う事になっていますが、憲法は、国家の基本的な組織や基本的人権を定めたものであって、民事・すなわち市民と市民間のルールを定める基本法では有りません。そのうえ、時の政治思想によって、ラジカルに変更される事が往々にしてありますが、(我が国では、明治憲法以来、何故か、『不磨の大典」と言ってお経みたいに有り難がる傾向が有りますので、現在の憲法も、簡単には変わりそうも有りませんが)民法はローマ法以来、ナポレオン法典を経て、現在に至る人類の知恵の結晶みたいなものです。
我が国で言えば、仏教と、孔子、孟子の教えをミックスしたようなものと言えるでしょうか?
従って政治権力が変わっても、生活上のルール(お金を借りたら返す義務が有るとか物を買えば代金支払い義務が有るとか)が変わる事は殆ど有りませんので、民法は簡単には改正される事がないのです。
人類の知恵は、一朝一夕に変わる事がないのですから、民法はまさに市民の法として不動の地位を得ているのです。
もっとも、夫婦・親子、男女のあり方に関する考え方は、(2000年続いた孔孟の教えから)戦後がらりと変わりましたので、民法中親族・相続編だけは大改正になっています。




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