10/31/07

相続分27(寄与分1)(民法356)

贈与税の基本法は、配偶者への2000万円の贈与に関する08/11/07「相続税法60(贈与税の配偶者控除1)」のコラムで紹介したように、相続税法になりますが、農家への特例は、戦後改革の基本に反するので遠慮したのか?こうした分かり難い法律・・特別措置法に書かれています。
それでも飽き足らなくなったらしく、ついに本丸の民法にまで攻め込んできて、作ったのが次の条文です。

民法第九百四条の二 共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加につき特別の寄与をした者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなし、第九百条から第九百二条までの規定によつて算定した相続分に寄与分を加えた額をもつてその者の相続分とする。
2 前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、同項に規定する寄与をした者の請求により、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して、寄与分を定める。
3 寄与分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した額を超えることができない。
4 第二項の請求は、第九百七条第二項の規定による請求があつた場合又は第九百十条に規定する場合にすることができる。」

昭和55年の改正ですが、このころには、弟に分家すると言う習慣も廃れてきて見なし相続財産の主張が出来なくなってきました。
そこで、老後の面倒を看てきた功労に報いるべきだと言う声が高くなってきて、この条文が出来たのです。
いわば、高齢化社会の走りの法律です。
さすがに基本法である民法では、跡取優遇までは打ち出せず、「親の面倒を見ている人と、親をみない人が同じではおかしい」
くらいしか踏み込めませんでした。
よかったですね。
ところがこれが曲者で、長寿社会化で、長年面倒を見てきた長男の嫁が音を上げてくたびれきった所で、最後のホンのちょっと娘が引き取って、いきなり遺言書を書かせたり、いろいろな画策をするので、ややこしい事件が多くおきています。



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