10/29/07
相続分24(みなし相続財産6)(民法352)
生前贈与・・見なし相続財産が最近争点になってきたのは、次男が新宅・分家したという分かりいい事例がなくなってきた事と関係があります。
小口で貰った弟妹の受贈を、長男や同居していた人があげつらうので、ややこしいのです。
小口金銭の贈与は、親は公平にやっているのが普通ですから、こうしたことまで見なし相続財産の計算を入れるのはおかしいのです。
父親と違い、母親と言うのは意外に細かくて、子供に送金した伝票やメモを残していることが多いのですが、家の整理をした一人がそのうち自分の都合の悪いのを出さずに、他の兄弟のだけ出してくるのでもめるのです。
条文は生計の資本としての贈与と限定しているのですが、裁判所の運用は、細かい金銭のやり取りまで当事者が主張するとそのまま問題にしています。
細かい数字を総合しないとトータルがわからないという意味かもしれませんが、いたずらに複雑にしている感じです。
民法第九百三条 共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻、養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、前三条の規定によつて算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除し、その残額を以てその者の相続分とする。
条文を拡大解釈せずに運用するならば、同居あるいは入り浸りの娘などの場合、長期間に小口で繰り返して結果的に数千万円単位で預金が減少している特殊な場合だけ問題にするような運用(挙証責任の転換など・・)で良いのです。
みなし相続制度は、長男単独相続がなくなったことに対して、生前に分家した弟と対等では却って生前に何も貰っていない長男が損ではないかと言うところから、救済措置として生まれた歴史経過を踏まえて、見直すべき制度です。
今では次男が分家するようなこともないし、長男は農家だから高等教育を受けない・・弟妹だけ受けると言う時代でもないのです。
それどころか遺産は、土地のよう何十年経っても外形からで見えるものから、(登記を調べれば30年前でも40年前でも移動の経過が分かります。)長期的なし崩し的に食いつぶしていける金銭債権に重心を移してきたのですから、実は同居している長男や娘などのほうが事実上生前に懐に入れている場合が多くなったのです。
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