10/26/07

相続分17(代襲相続6)(民法346)

推定と言うのは、大方がそうである場合に使うものですが、海難事故でも飛行機事故でも同時に息を引き取ることは滅多にないのですから、厳密には実際に多い事例を法定したのではなく、逆の推定です。
ですから、この推定は実際の多数を占めるからこうなったと言うことで出来た規定ではなく政治的意味・・・配偶者に相続を認めるか否かの思想的基準で制定されていることがわかるでしょう。
しかし、一般には一つの事故で「同時」に亡くなったと言いますので、常識的表現には合っているのです。
勿論推定と言うのは、裁判上反証を挙げれば覆すことが出来ますので、そのチャンスを法律上残したのでしょう。
推定と、見做すの違いは、平成15年5月14日の「素人とプロの違い8」のコラムで説明しましたが、看做す場合は、反証が許されないのに対して、推定すると言う場合は、反証があれば覆すことが出来るのですが、事実不明の場合に推定すると言う規定ですからこれを覆す証拠などは滅多ないのです。
ですから、推定されると事実上推定された結果になりますので、年長者が先に死亡したと推定するかどうかなど、どのように法律が推定するか(政治のスタンス)による効果の差がすごく大きいことになります。
ところで、代襲相続の相続分はどうなるでしょうか?
考え方としては、孫が、子の代の他の兄弟(叔父叔母)と対等な権利を持つと言う考え方もあるでしょう。
この場合には、子が3人で先に死亡した長男に子(孫)が2人いれば、この2人も次男らと同順位で参加しますから、みんな4分の一の相続分になります。
これでは、少子化時代になるまでは、普通は孫世代の方が数が多かったので、却って、先に死亡した一族が有利です。
それにそういう効果を狙うならば、代襲制度などなくとも、相続人を直系卑属とすれば足りるはずです。
結局株分け理論と言って、本来自分の親が相続すべき相続分を、先に死亡した子の子・・孫が、3人いてもその3人で父親一人分の権利を相続すると言う解釈になっています。
親が3分の1の相続分であったならば、孫3人はその各3分の1で、1人当たり9分の1になります。

民法
第九百一条 第八百八十七条第二項又は第三項の規定によつて相続人となる直系卑属の相続分は、その直系尊属が受けるべきであつたものと同じである。
但し、直系卑属が数人あるときは、その各自の直系尊属が受けるべきであつた部分について、前条の規定に従つてその相続分を定める。
2 前項の規定は、第八百八十九条第二項の規定によつて兄弟姉妹の子が相続人となる場合にこれを準用する。



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資