10/25/07
同時死亡の推定1(代襲相続3)(民法343)
いかに民主化が進んでも、皇位・・社長の地位もそうですが、あらゆる地位の承継にはその均分相続・・均分承継はありえないでしょうから、単独相続・・継承制度が変ることはないでしょう。
(ただし、カリスマ的的指導者の死亡後に、集団指導体制に移ることがありますし、フランク王国のように国土を3分割する国もありましたし、東西ローマに分割した歴史もありましたが・・・・いずれにせよそれぞれの国は単独統治です。)
前回書いたように、地位の承継は、相続ではなく世「襲」の問題なのです。
世襲というと前近代的な印象ですが、要は地位の承継・・世代交代を意味する言葉に過ぎず、これが、封建時代に親の地位を子が承継できる事例が多かったので、誤解されているだけであって、前近代精神とはイコールの関係ではありません。
ただし、江戸時代にも、大名や将軍の地位が世襲されただけで、幕閣や各大名家内の奉行等の要職が世襲されたわけでなく、能力主義であったことを11/11/03「相続と世襲2(民法112)」のコラムで紹介しています。
ところで、代襲相続が出来るのは、前々回「子が先に亡くなったとき」と単純化して説明しましたが、厳密には、同時になくなった場合も含むのです。
条文に、相続開始「以前」とあるのは、同時死亡を含む趣旨です。
一緒に死んだ場合でも、何百分の1秒まで同時に息を引き取ることは、滅多に考えられませんが、理論的な可能性がないわけでもありません。民法第882条 相続は、死亡によつて開始する。
相続というのは、被相続人が死亡の瞬間(相続開始時)に相(あい)続くのですから、相続人が生存していることが必要です。
同時に死んだ場合は、相続人ではないことになります。
したがって、親が死んだときに、一緒にいた子が同時に死んだ場合も代襲相続を認めておく必要があるのです。
ところで、一つの事故で・・あるいは遭難して洞窟で避難しているうちに親子共に死亡したときに、どちらが先に死亡したか、または同時であったかの証明は不可能に近いものです。
もしも、親が先に死亡していれば、子が相続した後に死亡したことになり、普通の相続(子の配偶者も相続人です)ですし、この逆の場合、または同時死亡の場合は代襲相続になります。
これが証明できないと、何時までも相続者が決まりませんので、不都合なことになります。
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