10/24/07

相続分11(代襲相続1)(民法341)

私のところに法律相談に来て、なにかうまい知恵があるかと、聞かれることがありますが、長い目で見るとリスクが大きいから、うまい話なんかある訳がないから「やめときな、」と逆に説教されることがあります。
逆に、常識から見ておかしい結論があったときには、何かその論理に問題があるということで戦っていけば、新しい判例が生まれてくるのです。
話がそれましたが、再び相続に戻ります。
これまで、代襲相続と言う言葉が何回か出てきていますが、まとまった説明をしていませんでしたので、ここでしておきましょう。
現行相続法では、相続人は、第一次相続人は、子と配偶者になっています。
たとえば、子供3人がいたときに、そのうちの長男が、お父さんより早く亡くなった場合に、配偶者と子供だけが相続できるという現行法の体系からすると、残りの次男や三男が相続人になってしまい、長男の子供(親から見たら孫)たちは一切相続できないことになります。民法をもう一度見ましょう。

民法第887条 被相続人の子は、相続人となる。
2 被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第891条の規定に該当し、若しくは廃除によつて、その相続権を失つたときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。
但し、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
3 前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第891条の規定に該当し、若しくは廃除によつて、その代襲相続権を失つた場合にこれを準用する

民法887条1項を見れば分るように、直系卑属が相続人になるのではなく「子」だけですから、孫は相続人になれないのです。
しかし、これでは子が父より先に亡くなったときに、孫には全く相続権がなくなりますので、人情や歴史経過に反することになります。
そこで、887条第2項以下で、代襲と言って、親がお祖父さんやお祖母さんより先に亡くなったときには、自分の親が相続すべき相続分を、そのまま相続できる制度が出来て、これを代襲相続というのです。
先になくなった父母に「代わって、襲う」というのですが「襲う」とは古めかしい用語で、今では歌舞伎役者、落語家の襲名など芸能界でしか使わない用語です。



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