10/22/07
親子関係不存在確認請求事件(非嫡出子差別3)(民法338)
私が、およそ20〜25年程前に関与した事件を、紹介しておきましょう。
その事件は、戦前から手広く事業をしていた被相続人の配偶者(妻)が不貞行為をして、他人の子供を出産したという事件があったのですが、婚姻中の出産ですから戸籍上では、夫婦間の子として届けられたのです。
そしてその夫は嫡出否認の訴えをしないまま、配偶者・妻がその子を取り上げられて実家に帰されました。
その後、私の依頼者の母は、その被相続人(浮気された当主)の後添えとなり、結婚式も挙げて同居し、先妻が残していった幼児の母代わりになって育てるとともに、自分の子供も生み(これが私の依頼者です)、普通の夫婦生活をして来たらしいのです。
しかし、被相続人は、どうしても入籍してくれないまま、被相続人・夫が死亡してしまったらしいのです。
夫の言い分は、家柄が合わないことと、実家に戻した妻を許せないから、絶対に離婚の印を押さないと言うものだったようです。
そのあおりで、再婚した女性(私の依頼者の母)が、入籍できないと言うのは理不尽と言うか、身勝手な論理の犠牲者と言うべきものですが、それは戦前のことで旧家の主として、そういう横暴なことがまかり通ったのかも知れません。
私の依頼者は、女性でしたので家督相続の為に、その当主・被相続人は、男子を親族から養子にしていたことから、その不義の子供を交えた相続争いが起きたというわけです。
結局その当主からすれば、本当の父子関係は私の依頼者一人だけで、後は養子や他の男の子です。
その人が戦前に死亡していれば、家督相続制ですから、入籍していようがいまいが、養子にしか相続権がなかったのですから、相続権には関係なかったから、(w足しの依頼者は女子でもともと相続権がなかったからそういう理不尽な強情も周囲みんなが黙認していたのでしょうが、戦後の死亡となると事情が一変してしまいます。
その人当主は、戦後の27〜8年ころに死亡したために、関係者がすべて相続人になってしまいました。
非嫡出子は、相続分が半分と言う規定では、私の依頼者の立場が浮かばれません。
むしろ、母の苦労を見て育った依頼者にとっては、何故たった一人だけ血のつながっている自分が、他人である養子や、不義の子らよりも少ないのかということでした。
上記のように、関係者で血のつながりがあるのは、私の依頼者だけでした。
読者は、非嫡出子の相続分は半分と言う民法の規定について、何故憲法違反を主張しなかったのか?あるいは、不義の子に対する、親子関係不存在事件をやらないのか?と言う疑問があると思います。
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