10/15/07

嫡出子、非嫡出子4(民法319)待婚期間1

他方で、嫡出子か否かを決める基準が戸籍届けの有無だけであるために、実際は戸籍上の夫の子ではないことが分かっているのに、無理に戸籍を基準とするために、事実に反して嫡出子と推定されてしまう、迷惑な事例も多くなってきました。
しかも、その事実が分かっていても戸籍受付実務では、ともかく戸籍上の夫婦間の子としてしか、受け付けてくれない上に、その後、是正(嫡出否認)できるのは男性のみというところに、問題があるのです。
この制度は、こうしてさしあたり、不貞・・不倫とは関係がない、女性の再婚禁止の関係でも問題が生じているのです。

民法
(再婚禁止期間)
第733条 女は、前婚の解消又は取消しの日から6箇月を経過した後でなければ、再婚をすることができない。2 女が前婚の解消又は取消しの前から懐胎していた場合には、その出産の日から、前項の規定を適用しない。第772条 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
2  婚姻成立の日から200日後又は婚姻の解消若しくは取消の日から300日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。

待婚期間に反して、再婚禁止期間中に子が生まれた場合、事実に反していても、その子を前夫の子としてしか受け付けないのが実務でした。
法は推定すると言うだけですが、市役所の窓口ではこの推定を破る客観証拠を殆ど認めないと言うよりは認定能力が無いので、事実上前夫の子になってしまうのです。
この離婚後6ヶ月と言うのは、戸籍届出日を基準にするから、こうした問題が一杯発生するのです。
離婚届出を出す夫婦は、その何年も前から冷却しているのが、普通ですし、何年もかけて裁判などやっている場合に、離婚届が出た日だけを基準にその戸籍上の夫婦間の子と推定する方が非常識と言うものでしょう。
戸籍制度至上主義・硬直した制度運営がこうした問題を起こしているのです。
その上に、こうした問題が起きるのは女性側だけです。
・・男性はこの間に別の女性と関係して、子が生まれても認知する制度があるので、戸籍上の夫婦間の子となる危険がありません。
女性の再婚に関してだけ、厳しい結果になるのです。
戸籍の定着を目指して何事も戸籍を基準として決めると言う法の骨格が、逆に夫婦間の子でない者にまで、夫婦の子としてしまう・・無理に嫡出子としてしまう・・両方に硬直的なのです。
しかも、その是正権・・選択権が、男性だけにあるのも問題です。



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資