10/15/07

相続分21(民法317)

嫡出子、非嫡出子2高度成長期以降の持ち家政策と経済大国化によって、庶民もみんなちょっとした資産・・マンションや一戸建て家屋を持つ時代です。
今では、父親だけが同じと言うパターンだけではなく、同じく母親だけが同じと言うパターンの相続問題も増えてきたのですが、こう言う時代になっても嫡出か否かの区別は合理的でしょうか?
今でも父親の遺産争いが中心ですから、それでもいいのかも知れませんが、男性中心ではなく両性の平等を前提に解釈すべき民法のありかたとして妥当でしょうか?
実際に裁判で争われているのは、憲法で保障された法の下の平等に反するのではないかと言うことですが、嫡出否認を男性にしか出来ない点は、民法の精神からいっても問題があるのです。民法
第二条 この法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等を旨として、解釈しなければならない。

現在では、嫡出か否かは、正妻か否かと言う身分制によるものではなく、婚姻届をした夫婦の間で(準正も含めて)生まれたか否かと言うだけの基準です。
これは、一夫多妻制のころには、家にある子と家の外の子は、家の存続に貢献した割合が違うことから ある程度合理化されていた面もありました。
あるいは、夫が死亡して悲しんでいるときに愛人の子がいきなり出て来て相続権を主張されるのでは家庭を守ってきた妻が叶わないという正式な奥さんの保護と言う面もあったでしょう。
(嫡出子と非嫡出子の差別を容認する意見の殆どが、今でもそうした理由です。)
しかし、今では家庭外に妾宅を構える甲斐性のある人は少なく、また避妊方法の発達で、非倫理的な愛人が子を生む事態は滅多にありません。
こうして、今の婚姻外で生まれた子というのは、事実上離婚・・別居して長い間に別の女性と知りあって、その子を生んだ場合が殆どで、普通にイメージされているほど倫理的に非難される場合ばかりではないのです。
と言うより家庭破壊は、その子が生まれる以前のことが多いのです。
この反対に女性が事実上離婚して、法的離婚しない内に次の男性と一緒になって子供を生んだ場合も同じですが、この場合の方が深刻な事態になるのです。
あるいは不倫の結果による場合でも、子供が生まれる事態にまで発展すれば、普通は離婚騒動が起きますので、結果的に不倫で生まれた子も、その後、その男女が再婚して戸籍届出をすれば、嫡出子になってしまうのです。
結局、現行法は不倫によって生まれたかどうかではなく、両親が夫婦として戸籍届出をしているかどうかだけが、基準であることが分かるでしょう。
親が戸籍届けをしたか否かというだけの違いで、子供の相続権が半分になる必要性・合理性がどこにあるかと言うことです。



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