10/13/07

相続分18(民法312)身寄りのない死亡3

現在の法制度のままですと、事実上最後に関係していた人や施設、銀行や証券会社がそれぞれ管理していた範囲で事実上ですが、自己のものとしてしまい、有耶無耶になることが多くなるでしょう。
不動産の登記名義は変えられないとしても、介護していた人がそのまま住み着いたり、動産類は、名義がないので、そのまま使用して磨耗してしまえば終わりです。
預金類は、どうでしょう?
これもカード管理している人が、そのまま死亡を届けずに使い続ければ終わりです。
そもそも、今の法制度では、介護者には死亡を届ける義務すらないでしょう。
預金は死亡者名義のままでも、家の固定資産税や電気など公共料金の引き落としなどはそのまま続いて行くので、その家にただで住んでいられるというわけです。
定期類や投信などの解約は困難ですが、銀行は名義人の遺族でなければ解約できないと拒みながら、かと言って遺族の捜索・・裁判手続きまではしてくれませんから、態(テイ)の良い解約拒否の口実に使うだけです。
これも放置しておけば、預金を管理している銀行が永久的に返さずに済む・・貰ったものになる点は、個人的関係者が事実上被相続人の遺産をそのまま使用してしまい、自己の物にするのと同じ効果です。
介護施設も預かった金銭類の返却先がないので、永久的に預かりという形になり、(かと言って裁判手続きまではしないでしょう・・)事実上自己の物にしたのと同じ結果になるでしょう。
独身者または結婚したが子供のいない夫婦の最後の一方が死亡すると、こうした不明朗な事態が頻発します。
江戸時代の長屋の住人の死亡等は、似たようなものでしたが、個人資産が皆無の時代でしたから、何の問題もなかったでしょうが、現在では、独身でも家一軒(マンション)と小金を持っている人が増えてきたので、これからは、こうした死亡後の資産管理の問題が大きな制度上の問題になってくるでしょう。
身寄りがないというと言えば、わびしい老人ばかりのイメージですが、これからは、現役時代に大成功した政治家や大金持ちでも、私生児を設ける時代ではありませんから、相続人・・肉親が一人もいない人が増えてくるのです。
高齢独身者が増えてくる時代には、市町村は、死亡届出があると自動的に相続人の有無を戸籍簿等でチェックして、相続人が戸籍上見当たらないときには、直ちに資産管理に着手して、不動産や車などの名寄せや、金融機関に対する紹介・報告制度を完備して、遺産の把握に努めることが必要な時代が来ると思います。
不動産に関しては、名寄せ帳ですぐに把握できますし、預金も名寄せ管理が発達しています。
その気なれば、すぐに遺産の大枠が判明するのですから、少子化時代には、こうした制度構築が急務でしょう。
その結果、一定の遺産があれば、相続財産管理人の選任を裁判所に申し出て、財産管理手続きに進むべきでしょう。



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