10/11/07

相続放棄とみなし規定1(民法306)

この「・・・・とみなす」制度は、被相続人・・・財産があるのは、普通は男でした・・・・の親兄弟に何とかして財産を継がせたいという仕組みになっているのですから、戦後表向き均分相続制に変えたのですが、潜在意識では家制度維持を図りたい精神が濃厚に窺われます。
当時は、遺産と言えるものは、先祖伝来の土地屋敷が中心でしたから、子がなければ兄弟姉妹に継がせたいという基本思想はある程度合理性があったのですが、それからまた60年経過して、現在では、夫婦共働きによって形成した財産が中心になってきたのですから、前提となる立法事実が変化したのです。
結婚後一定期間経過した場合は、配偶者が全部相続し、一定期間経過するまで間には、仮に一部子供に相続権を残すとしても、子供だけが相続放棄した場合には、兄弟姉妹に相続権が移転していかない制度に変更すべきです。
ところで最近の相続放棄は、被相続人の債務超過で債務を免れるための放棄がほとんどですが、こうした場合も、何十年も音信不通であった兄弟姉妹にまで相続権(債務)が移転していきます。
放置しているとサラ金など債権者からの督促が行きますので、その兄弟(子から見れば伯叔父母)にまで放棄してもらわねばならず、迷惑な話になっていることの方が多いのです。
(付き合いのある場合でも、サラ金地獄や借金だらけで死んだなどは、知られたくないものです・・自分の親の恥さらしです)
これからは、子供のいない夫婦が増える一方ですが、夫または妻が亡くなると、その親どころか兄弟にまで、そのまた子供まで代襲して相続権があるなんて思いもよらない人が多いでしょう。
ちなみに、「みなす」と言うのは、05/14/03「素人(消費者)とプロ(業者)の違い(商人とは?) 8」で紹介したように、反対証拠を提出しても、駄目と言う規定ですから、子供が実際にはいるけれども、法律上いないものとして、扱うという意味です。
「みなす」と言うのは、法の力で、強引に?実際とは違うように扱うというのですから、あちこちで無理が生じるように思われます。
権力が強化されて行く時代の推移として、01/21/04〜中世から近世へ(国家権力の強化)101/25/04「江戸時代の相続制度 3(武家)(忠臣蔵の新解釈?)」まで、非理法権天の法理を紹介しました。



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