10/07/07
贈与税と売買契約2(民法296)
行政庁の認定に対して裁判で争う道があるといっても、裁判してみても勝つかどうかが、一番気になるところでしょう。
見通しもないのに、裁判までしたい人は滅多にいません。
どういう場合に、売買認定か贈与認定をするかの基準・・最終的には裁判での見通しですが、結局は真実がどうであるかと言うことに帰するのですが、贈与か売買かの争いでは、本当に売買金額が動いているかどうかの問題となるです。
普通の民事ならば、売った方がお金を受け取ったと言えば、それ以上の争いがないのですが、ことは仮装かどうかの争いですから、当事者が口を合わせ、領収書があるだけでは、どうにもなりません。
公正証書で借用書を作ったり、銀行送金して置けばいいかと聞かれるのですが、要は形式ではなく実際にどうだったかです。
親が資金を出して借用書にするよりは、息子の名義で、直接住宅ローンを組んで銀行から借りた資金で息子が土地建物を買えば、裁判でも負け難いでしょうから、税務署も本当の売買と認めざるを得ないでしょう。
ただし、毎月のローン支払い分を親が全部援助してやれば、結局は贈与認定を受けますが、実務上は、そんな細かい金の動きまでは、税務署も把握しきれないのが実情です。
元々贈与のつもりではなく、本当に息子たちがローンでマンションを買った場合にも、その後に息子たちの生活苦のために、ローン支払い資金(全部の場合もあれば、月々その一部もあります)を親が援助してやっていることも結構あります。
これが始めからの作為だったのかどうか分かり難いのです。
しかも、毎月のローン支払金のうち半分とか3分の2くらいを、バラバラと助けている場合、そんな細かい動きまでは税務署も分かりません。
(一度にまとめて渡せば別ですが、毎月5万6万では細かすぎるのです。)
ローン引き落とし預金通帳を親が管理して全部払ってやっていることもあれば、毎月の支払額の半分だけ見てやるなど、内容はいろいろです。
(ローンを直接払わずに、孫の予備校などの月謝だけ見てくれることもありますし、同居してる場合、生活費としてローン分を大目に渡すなどいろいろです。)
いずれにせよ、こう言うごまかしが利くのは、息子世代がちゃんと住宅ローンを組めるほどの年収があることが前提ですから、ここでも一定の豊かな階層にだけ有利な税制になっているのです。
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