10/05/07

定期贈与と債権譲渡(民法293)

負担付贈与の担保責任から、担保問題に話がそれましたが、再び贈与に戻ります。
以下の定期給付の贈与は、毎月5万円づつ贈与する(子供に送金してやるなど)というような契約です。
この受給権は、贈与者(親)が死んだら終わりになるのは当然でしょう。
相続人が、その債務を承継しないということです。

民法
(定期贈与)
第552条 定期の給付を目的とする贈与は、贈与者又は受贈者の死亡によって、その効力を失う。
(負担付贈与)
第553条 負担付贈与については、この節に定めるもののほか、その性質に反しない限り、双務契約に関する規定を準用する。

しかし、あるアパートの家賃を継続的にもらっていたような場合、定期給付贈与か、賃料債権自体を贈与されていたのかの解釈が問題になることがあります。
すでに紹介したように、使用貸借で親から借りている家を他人に貸して家賃を取っている場合もあります。
使用貸借が成立したり、債権自体の贈与を受けている場合には、贈与が終わっているのですから、贈与者が死亡しても効力はそのまま続きます。
賃料債権自体の贈与ならば、正式には、債権譲渡手続きがいるでしょうが、親子の場合、事実上その娘などが直接集金していて、アパートの住人も怪しまないので、親が死んだからといっても、その権利が既得権のような印象になりやすいでしょう。
誰の名前で家賃の領収書を書いていたのか?などの事実認定の問題になってきます。
この場合、467条の対抗要件が必要かどうかですが、相続承継は、第三者ではないので、対抗の問題ではないでしょう。
債務者が認めていたかどうかです。

第4節 債権の譲渡
(債権の譲渡性)
第466条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2 前項の規定は、当事者が反対の意思を表示した場合には、適用しない。ただし、その意思表示は、善意の第三者に対抗することができない。
(指名債権の譲渡の対抗要件)
第467条 指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2 前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。



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