10/03/07
貸借契約3(使用貸借1)民法288
今回は、無償の貸し借り・・これを民法では、使用貸借契約と言います・・の解説です。無償の貸し借りなどは、法的に大した意味がないと思う方が多いでしょうが、これが実は難しいのです。
ちょっとしたペンや消しゴム、自転車や車の貸し借りなどはもちろん大したことはありませんが、不動産になるとややこしいのです。
法的解決が必要となるのは、不動産の無償使用契約が殆どです。
無償・・・特に親しい間柄がこじれたときですから、法的には、シビアーな争いになりがちです。
争点は、返還をめぐる争いです。
私の事務所でも、親子2世代住宅で、建物が長男、土地が親の名義であったので、相続のからんだ問題を抱えています。
母親の最後を長年見ていたのですが、死亡直前に妹に引き取って貰ったところ、数ヶ月でなくなったのですが、その間に母親が遺言を書いていて、同居していない者が相続してしまい、土地の権利が移ってしまったのです。
2世代住宅は、生前でも喧嘩別れになると同じですが、骨肉の争いが絡む分、紛争になると複雑・・厄介です。
無償の場合、返還時期の定めは、きっちりしていないのが普通です。
そこで、使用目的が終了したかどうか、相当期間経過したかが争点になることが多いのです。
使用目的も定めないことが多いのですが、戦後の事例では、空襲で家を失ったに対して、臨時の住まいとして貸した場合の事例が多くの判例になっています。
現在では、2世代住宅の場合の使用目的・・満了時期でしょうか?
生前にも、仲たがいすることはいくらもあります。
親としては、仲のよい間だけと言いたいでしょうが、親子同居程度の場合は、言うことを聞かなければ「出て行け!と怒鳴って終わりですが、親の土地に息子や娘名義で家を建てさせてあるとなると簡単ではありません。
家を息子の名義で建てさせた以上は、その家のある間土地を無償使用できる期間と目的が定まっていると解すべきでしょう。
無償の場合、契約書まで作る人はまれですので、却って、契約の解釈がややこしくなる上に、生活の基礎である自宅撤去などが争いの中心ですから、曖昧な解決がなく結果はシビアーです。
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