10/31/06

相続税法19(相続財産の評価1と固定資産税の評価1)

ついでに紹介しておきますと、相続税の課税対象の評価は、相続開始時の時価評価・・(一般には路線価など・・・株式などは一定期間の平均値など)ですので、調停が10年もかかって、その間に時価が下落していても、下がった価格で税金を納める訳にはいきません。
(逆に上がっていても、税額が上がる訳では有りません。)
その事件では、バブル時に相続が発生していたので、相続開始時の高い評価で課税されていて、調停成立ころの時価ではなかったのです。
こうした一般論は、弁護士には分かっているのですが、では、相続開始時ころの評価はいくらだったのだろうかと言うのは、税理士に計算して貰った方が合理的なのです。
話合・・交渉が、この段階に来てから、税理士に相談するのであって、その前に相談に行っても相談するテーマが決まらないでしょう。
このようにプロは、時間的にも棲み分けていると言えるでしょう。
ついでに少し話が飛びますが、数日前に税務署の言う相続税が納得出来ないと言って相談にきた人がいました。
何年か前に相続したときに相続登記を頼んだ司法書士に聞いたら、評価額が基礎控除(5000万円プラス相続人の数掛ける1000万円です)には足りないから、申告する必要がないでしょうと言うことで、申告しなかったらしいのです。
ところが何年してから税務署から未申告だといって差し押さえを受けて驚いたので、相談にきたのです。
司方書士が登記申請の印紙計算のために貼付する固定資産税評価証明は、市町村の発行する固定資産評価証明と言って、固定資産税課税のために市町村が作成しているものです。
しかし、これは時価とは必ずしも一致しないので、税務署は独自に路線化を敷設していますし、路線化方式をとれない地域・・農山村部では、倍率方式と言って便宜、市町村の固定資産評価の何倍を掛け合わせて相続税の評価にするという扱いです。
固定資産税の評価は、農地などは無茶に安くされていて、時価とは全く関係ない額ですが、これは農業保護政策と関係があるでしょう。
固定資産税とは、固定資産を保有すること自体に課税するものですから、そこに政策的考慮が働くのは、ある程度止むを得ないでしょう。
高くし過ぎたら、広大な土地がなければ成立たない産業がやっていけなくなります。



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