10/30/06
相続税法17(更正請求権2)
前々回まで書いたように、みんなで法定相続したことにして、みんなの分を納めた方がトータルでは安上がりだからです。
ただし、遺留分などで争った場合、(普通は先妻の子と後妻の子の争いですから、精神的に熾烈です)減殺された方は、その分税金を払いすぎていることになるので、この規定を利用する事があります。
そうなると、遺留分減殺で取り戻した方は、取得分に応じて4カ月内に税金の支払い義務が生じます。
ですから、遺産分割の調停が成立したときには、この点の手当てを考慮しておく必要があります。
5〜6年前に成立した調停では、区画整理中の土地を遺留分減殺プラス遺産分割調停の結果取得することになったのですが、相手方に更正申立てをするかと聞いたら、「申立てする予定」と言うのです。
事件は農家の相続でしたから不動産は多いものの、現金支払い能力がないために、延納申請をしていて金利を払っている状態でしたから、取得しなくなった土地の分の納税義務を免れたいのは当然です。
逆に、これまで払った金利分が戻ってくる関係です。
こういう場合には、進んで更正申立てするのは、目に見えていますので、こちらも事前にその方向で対応を考えて調停していかなければならないのです。
しかし、その取得予定の区画整理自体が不景気で全く進捗しておらず、直ぐには売れない土地でした。
(だからこそ、相手も延納申請していたのです。)
10/27/06「裁判官の資質3」で紹介した高裁の事件とは全く別ですが、バブル崩壊後こうした塩付けの土地があちこちにあったのです。
この土地の取得による相続税を、予め税理士に計算してもらうと、千数百万円必要でした。
弁護士の仕事は、一定の税金関係の知識を前提にいろいろ考えて行動しますが、具体的な細かい数字については念のために提携している税理士に頼むことになっています。
不動産登記関係も同様で、弁護士は、一定の必要事項を当然知っていて交渉したり裁判するのですが、登記手続の現実化直前には、提携している司法書士にチェックをお願いする仕組みです。
その他すべてそれぞれの分野には、プロがいるので、例えば、測量、建築、医学、その他もろもろの分野でこういう仕組みですから、いわばいろんな行動をする前に弁護士に相談してくれれば、必要なときに、必要な場所に振り分ける仕事とでも言えるでしょうか?
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