10/29/06
法律家の質の維持と2回試験の厳格化2
集合修習期間が短縮されたのですから、研修所に入所して生まれて初めて習う実務的文書作成能力の定着率が低いのは、ある意味、仕方ないでしょう。
しかし、大学4年間で身につけなければならない法律のイロハも分からないようなレベルの人が、大量に合格してくるのは困りものです。
これは、合格枠拡大でレベルダウンした結果か、それとも予備校による受験技術化が原因なのかよく分かりません。
いずれにせよ、低レベル化しているなら教育期間を延ばす方向に行くべきであって、低レベル化したから教育期間を半分にすると言うのは、どういう思考方法によるのか理解できない政策です。
あるいは期間短縮するならば、それに耐えられるように短縮以前より、優秀な人材しか合格させないようにするのが一貫しているでしょう。
いずれにせよ、政策決定している政府の方に責任があるのですから、2回試験に合格させるために、教官が責任をとって寝食を削ってまで努力する必要はないでしょう。
その意味では、今月になって、司法研修所が従来の合格留保・・・追試制度を廃止して、来年からは不合格1本にして、即罷免とする制度を発表したのは英断です。
即罷免となれば、不合格者は修習生ではなくなるので、教官は、指導義務から離れることになるのです。
そのかわり、不合格者は、直近の2回試験を再度受けられると言う変更になりました。
そこで落ちたら、また直近の試験を受けられるか?ということですが、
「この点の詰めは、まだしていない」
と言う、司法研修所事務局長の説明でした。
司法試験と違い、2回試験は実務的能力テストですから、罷免されて、研修所教官の指導もなくなってしまえば、図書館での自習だけではなかなか難しいのです。
研修所から罷免されて修習生の身分を失えば、自習だけしか出来ませんから、自学自習で実務能力を挙げるのは困難でしょうから、1年経つと、実務からはなれる分だけ逆に実力は低下してしまうでしょう。
こうなると、仮に何回でも受けられるとしても、再試験での合格者は数えるほどになり、事実上絶望的になったと言うところでしょうか?
関連ページリンク
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
