10/12/06

淳風美俗3(進路指導・就職部)

修習生の就職問題は、修習生を預かる司法修習委員会が、さしあたり仲間意識を持ち易い関係ですので、千葉では、修習委員会が就職説明会を主催し、一緒になって心配する関係になっています。
いわゆる淳風美俗そのものです。
高校の進路相談や、大学の就職部も同じ心理から設置されたものでしょうが、そこでは進学や就職の成績が、その高校や大学の次の新入生募集の競争力に結びつくので、必ずしも純粋な同情だけではなく利害打算も含まれています。
利害打算がいけないのではなく、むしろ、利害の一致している方がものごとは純粋です。
大学では、学生が有名企業に就職しても学校関係者の競争相手になる訳では有りませんし、自分の大学の名誉・・メリットがあるだけですが、弁護士の場合には、就職する先が自分と競争する同業者ですから、就職活動に精出せば出すほど競争が激化するだけです。
利害としては対立関係にあるにもかかわらず、同情だけで何とかしようとしているのですから、むしろ不純で、訳の分からない関係です。
あえて言えば、
「就職が出来ないまま・フリーの弁護士となって、無茶苦茶やられて弁護士の信用を落とすのは困る」
と言う点から、何とかしてどこかに就職させようとするのであれば、大きな意味で利害が一致しているのかも知れません。
合理的な競争力強化を嫌がっていては、その業界の将来性が有りませんが、有能な弁護士だけ囲い込んで、更なる競争激化に対応しようとするのは、自衛本能として当然の行動でしょう。
しかしながら、そうすると囲い込みから対象外・・埒外になった弁護士からの土俵外の場外乱闘・・ルールなき戦いに巻き込まれるおそれがあると言う訳です。
これが、最も頭の痛いところでしょう。
そこで、優秀な人だけ採用すると言うのでなく、全員採用してやれと言っても、千葉で言えば、現在83名・・・会員数の約4分の1もの数の修習生が来ています。
各地に来た修習生をその弁護士会で全部引き受けて採用すれば数が合うのですが、毎年現役会員の約3分の1づつ会員が入ってくるような事態は、経済原理から言って有り得ません。
(数字的には、約4分の1ですが、高齢者会員が多いので実働数から言えば、3分の1くらいと言う意味です。)
いかに成長産業でも、新規参入者が毎年約3割もあるのでは、直ぐにも飽和状態になるしかないでしょう。



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