10/09/06

資格緩和4と講習制度3(司法書士法1)

司法書士の場合には司法書士の資格のままで、簡裁事件担当を4年程前の法改正で認めることになったのですが、ここでも、能力担保のために講習を受けることになっています。
そのカリキュラムは司法書士連合会で独自に作るもので、このカリキュラムも4〜5年前に、司法書士会と弁護士会の意見交換会に出たときに紹介されて、講師派遣などの協力要請をされたことがあります。
ここでも一定の形だけのカリキュラムがあって、これを受講すれば、弁護士資格ではないけれども、簡裁の民事事件に限って、弁護士類似の資格を与える制度です。
司法書士法を見ましょう。

司法書士法
(業務)
第3条 司法書士は、この法律の定めるところにより、他人の依頼を受けて、次に掲げる事務を行うことを業とする。
1〜5号省略
6.簡易裁判所における次に掲げる手続について代理すること。ただし、上訴の提起(自ら代理人として手続に関与している事件の判決、決定又は命令に係るものを除く。)、再審及び強制執行に関する事項(ホに掲げる手続を除く。)については、代理することができない。
イ 民事訴訟法(平成8年法律第109号)の規定による手続(ロに規定する手続及び訴えの提起前における証拠保全手続を除く。)であつて、訴訟の目的の価額が裁判所法(昭和22年法律第59号)第33条第1項第1号に定める額を超えないもの
ロ 民事訴訟法第275条の規定による和解の手続又は同法第7編の規定による支払督促の手続であつて、請求の目的の価額が裁判所法第33条第1項第1号に定める額を超えないもの
ハ 民事訴訟法第2編第4章第7節の規定による訴えの提起前における証拠保全手続又は民事保全法(平成元年法律第91号)の規定による手続であつて、本案の訴訟の目的の価額が裁判所法第33条第1項第1号に定める額を超えないもの
ニ 民事調停法(昭和26年法律第222号)の規定による手続であつて、調停を求める事項の価額が裁判所法第33条第1項第1号に定める額を超えないもの
ホ 民事執行法(昭和54年法律第4号)第2章第2節第4款第2目の規定による少額訴訟債権執行の手続であつて、請求の価額が裁判所法第33条第1項第1号に定める額を超えないもの
7.民事に関する紛争(簡易裁判所における民事訴訟法の規定による訴訟手続の対象となるものに限る。)であつて紛争の目的の価額が裁判所法第33条第1項第1号に定める額を超えないものについて、相談に応じ、又は仲裁事件の手続若しくは裁判外の和解について代理すること。
裁判所法
第33条 簡易裁判所は、次の事項について第一審の裁判権を有する。
1.訴訟の目的の価額が140万円を超えない請求(行政事件訴訟に係る請求を除く。)

日弁連のある正副委員長会で、前回紹介した特例弁護士に対する講習についてのカリキュラム案が廻って来たことがあったのですが、特に異議を述べようがなく担当委員会に対するこれといった意見表明もなく通過したことがありました。
講習は、実際上日弁連関係の法務財団か何かが担当していて、そのカリキュラム案が廻って来たのです。
政治的妥協で、日弁連そのものではないけれども、一定の機関による講習を条件に特例を認める法改正が出来たのです。
こんな型どおりのカリキュラムさえこなせば、(何の試験もなく)弁護士業務を出来たり、裁判できるものではなかろうと言うのが率直な感想でした。
しかし、前回紹介した特例を求める政治圧力や司法書士にも簡裁事件を扱わせろと言う政治運動があって、既に政治決着している結果の押し付けですから、私1人が、あるいはその委員会が反対しても仕方がないのです。



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