10/01/06

死刑数の今昔2(検察統計1)

当時の日本列島の人口を約4000万人とすれば、(江戸の人口だけですと約100万人)今の中国の人口はその約3〜40倍しかないのに、死刑数が5〜60倍ですから、革命前夜の世上騒然たる江戸時代末に比べても、今の中国の方が、まだ死刑数率が高いことになります。
その上に、この後に書きますが、江戸時代には刑務所がなかったので、ちょっと重い事件では、追放刑で御茶を濁す訳には行かないので、死刑にするしかなかったので、現在的基準で言えば必要以上に死刑が増えている傾向があるのです。
今の中国には、江戸時代と違ってもちろん刑務所もあるのですから、無期懲役その他のバラエティのある刑罰で厳選した結果、さらにこれだけの死刑執行をせざるを得ない社会であると言えるのです。
このように死刑実施数から比較すると、現在の中国社会は、幕末騒乱期の日本よりももっと厳しい社会情勢下にあると言えるのでしょう。
ただし、前回冒頭に書いたとおり、幕末の統計は、徳川家支配下の死刑実施数だとすれば、(実は江戸町奉行だけの統計かも知れないのです)中国との比較をするには、これを、徳川家支配の人口だけで比較するのが正確でしょう。
しかし、徳川家の領地は江戸だけでなく関8州その他の天領・京・大阪、長崎などがありますので、実は、徳川家の死刑数の分母人口が分かり難いのです。

最近の統計を紹介しましょう。

全事件裁判確定人数 / 検察統計年報

  総数 有罪 無罪 その他
公訴棄却
免訴など
死刑 無期懲役 有期懲役
(うち執行猶予付き)
有期禁錮
(うち執行猶予付き)
罰金 拘留 科料
平成 5年 1199554 27 53480(31753) 2893(2696) 1137937 51 4304 124 731
平成 6年 1140353 35 55510(33684) 2634(2485) 1077740 43 3759 58 571
平成 7年 1031716 35 56781(34470) 2376(2225) 967512 34 4406 52 517
平成 8年 1073227 34 59773(36980) 2446(2289) 1005684 64 4708 45 470
平成 9年 1099567 32 61886(38706) 2321(2181) 1030612 69 4167 58 418
平成10年 1076327 45 63576(40034) 2350(2251) 1006000 69 3757 57 466
平成11年 1090701 48 67067(42039) 2613(2464) 1016822 81 3514 59 493
平成12年 986914 59 73184(45117) 2887(2708) 906947 81 3141 46 563
平成13年 967136 68 75582(46523) 3003(2805) 884088 71 3713 44 563
平成14年 924374 82 80201(49250) 3510(3277) 837144 77 2752 73 532

検察統計では上記のとおり、1年に5〜6人の死刑判決がありますが、実際執行するのは、ずっと後ですので、判決どおりではありません。



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資