10/14/05

地味政治効用小泉流政治の岐路2)

カリスマ的成功者は、構造的不正があっても、それに手をつけると大きな抵抗がありますから、これには全く手をつけず、その象徴的な1人2人の不正の摘発で国民の不満を逸らすことが多いのです。
これが、スケープゴートを政治家が利用する理由です。
野党は、選挙のたびに与党が作ったテーマ・土俵(それも国民の不満が溜まった象徴的なもの)で勝負され、賛成か否かしかないのですから、勝ち目がありません。
対案を作ると言っても、医師会や公団・農協の味方かと思われるだけですから、うまく行かないでしょう。
こうして社会の基礎構造の改革は、ほりっ放しになる可能性があるのです。
カリスマ的強力な指導者の出現は、国民が喝采し、興奮しているうちに、ナチス同様の時代逆行を招来する危険があるのです。
小泉総理は、そうした野心でやっているように見えませんし、地方分権という基本的な事にも本気で選挙圧勝の勢いで手をつけるようですから、子供だましの政治家でないと、期待しています。
そのうえ、小泉氏は続投しないと公言していますし、それが実行されるでしょうから、(実行しないと人気が落ちるでしょう・・・)彼の主観的意思とは別に独裁者として一人歩きする危険がないのが救いです。
私が一貫して望んでいるのは、官僚制打破であり、その前提としての中央集権体制の打破でもあります。
こうした考えは地方自治のコラム、現在連載中の専制体制のコラム等、あちこちで書いてきたとおりです。一点豪華主義・・・スケープゴート型でない政治・・・・官僚制打破によって社会全体の柔軟化を目指す政治は、あちこちの根回しに時間が取られ、手間ひまがかかり、しかも誰も注目してくれないので、強力な指導者にはなれません。
長期的な視野で見れば、地道で、手間ひまがかかる課題に取り組む政治家こそが、偉いのではないでしょうか。
小泉総理が単にテクニックとして1点豪華主義で圧勝したのではなく、この勢いを利用して滞留している構造改革を真に成し遂げてくれるならば、わが国の歴史に残る大宰相と言うべきでしょう。
ところで、地方分権の道筋の外に、官僚制をさしあたり薄めて行くためには、政治任命を多くしていくことから始めていくのもよいでしょう。
最終的には局長クラス以上は、政治家或いはその引き連れてきた人材にするのが、現実的だと思います。



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