10/22/04
刑罰と教育の民営化のすすめ2(太平洋戦争の敗因は?1)
ところで、国が教育制度を統一的に運用しようと言うことに、何故なったのでしょうか?
まったく下地のなかった製鉄所でさえ、いったん国営で始めましたが、直ぐに払い下げて民営化したのと比較しますと、私塾は、製鉄所のように莫大な固定資産の必要がないのですから、巨額の税金投入の必要性もなかったのです。
加えて、もともと民間や地方組織(藩校)で立派な学習制度が育っていたのを考え合わせると、せいぜい、西洋風に改組して合理化するように誘導すれば足りたでしょう。
明治時代に国家としての最高学府・大学を定めて、民間教育機関をその系列下に組み込んだのは、国民の知的水準の向上を図るというよりも、思想統制が目的だったのではないでしょうか。
あらかじめ特定組織を最高学府と定めるのは、結果的に学問のレベル如何にかかわらず、権威を法定して行こうとすることに帰着します。
大学の定義、制度については、10/27/03「教育改革23・・・・・なぜ、大学は大学校と言わないか? 」など一連のコラムで書きましたので参照してください。
最高学府の構成員になった者は、誇りに思って地位を恥ずかしめないように能力維持に努力するのは良いのですが、その結果行き着くところは、リスクの大きい自由闊達な論理展開よりも、政府に認めてもらうための学問が中心となりがちです。
但し、これは傾向を論じているだけで、個性的な研究をしている学者も輩出していることをまったく否定するものではありません。
結果的に「西洋では、どうのこうの」という権威の決まった学説の紹介が主流になって、わが国独自の論文が生れ難くなったのです。
私に言わせれば、紹介屋が一流学者になってしまったということです。
勿論、紹介するには理解力が必要ですが、お勉強できる能力の人が出世し易い官学の習慣はそろそろ卒業して欲しいものです。
ところで太平洋戦争の敗因については、アメリカの巨大さ、物量に負けたと理解している人や文献が殆どです。
軍事専門家というよりも、日経新聞に連載している私の履歴書に登場する人たち(功なり名を遂げた人)でも、戦後アメリカに留学したり、工場視察した印象として、「この物産豊かで、広大な国を相手に戦ったのでは勝てるわけがない」という印象を書いた文章が多いものです。
それに、戦闘機ゼロ戦(ゼロ式戦闘機)や隼の優秀さや、戦艦大和や武蔵の巨大さを自慢する文書が多いのですが、私は太平洋戦争の敗因については、大方の人と違った見方をしています。
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