10/17/04

刑罰の目的2(自然犯と法定犯1)刑法15

応報刑は、社会に存在する本能を満たすことは出来ますが、犯罪を減少し、抑止する効果は皆無に近いでしょう。
むしろテロなどに対する厳しい処罰は、その肉親、同一民族などの復讐感情を増幅し、激化させる傾向があります。
ただし、以上の考えは旧来型の犯罪・自然犯に対するものであって、法定犯と言われる政治資金規正法あるいは、産業廃棄物関係、保健衛生その他規制関係法の違反者には、重罰化は効果があります。
自然犯と法定犯の区別については、11/05/02「人の種類 (民法1) 2」で少し紹介しました。
彼ら・例えば入札の談合やゴミの投棄などの経済事犯は、経済効果を考えて違反をすることが多いので、罰金、営業停止などの重罰化は効果がありますので、これらの重罰化には賛成です。
入札妨害・談合の防止策については、 04/10/02「企業人と市民の常識4や「11/13/03世襲と競争社会 2」等のコラムで書いたとおり、私は重罰化賛成どころか促進すべきだと言う意見です。
しかし、マスコミがセンセーショナルに取り上げる少年の凶悪犯やその他の自然犯については、重罰化は報復感情論を煽っているだけでしかなく、犯罪抑止・解決策にはならないというのが、私の意見です。
要するに、自然犯と法定犯では、対応が違うべきだと言うことになります。
では、自然犯(殺人等)の抑止については、どう考えていくべきでしょうか?
近代刑法学には、教育刑の思想と言うのがあります。
いわゆる新派と言われるもので、日本では刑法の神様と言われた牧野博士がその泰斗でした。
この考え方は、使いようによっては社会防衛思想に繋がり、ナチス刑法にもつながる危険なところがありましたが、それはそれとしてコントロールしていけばよいのであって、刑罰のあり方としては正しい方向だと私は思っています。
12/15/03「刑務所の歴史3(刑罰の種類1)」以下のコラムで、佃島の「人足寄せ場」を紹介しながら少し書きましたが、わが国でも江戸時代から教育刑の思想が、慎重で発達した思想を元にして、実際上発達していたのです。




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