10/31/03
相続分5(民法107)(配偶者相続分の変遷3)(労働者の持ち家)
昭和40年代に入ると、大企業が、例えば千葉のような、東京近郊に大規模な工業地帯を形成するようになって来ると、先ずは、労働者の為に森を切り開いて、公団の形式を模倣した社宅群を作りました。
この社宅から、一定期間を経て、その周辺に社宅から卒業して、個人住宅を買い求める人の為に、分譲地が発展して来ました。
千葉県では、住宅公団によっていわゆるニュータウンも続々分譲されていきましたし、県独自の住宅供給公社形式での土地分譲も盛んに行われました。。
こうして、所謂労働者も、親からの相続ではなく、核家族の共同の努力で40年代から自分の家を持つようになって来たのです。
住宅ローンを、夫婦で働いて払って行く生活が、そのころから始まったのです。
この分土地の需要が盛り上がったことは、「05/01/03 プロとは?2」のコラムで書きました。
これと平行して、核家族化の進展で、子供が1人、2人と言う家庭が普通になって来ましたから、昭和50年代には、配偶者(遺産相続するのは圧倒的に女性が多いのです)=女性の相続権が3分の1のままでは、子供1人のときには、配偶者(母)の方が相続分が少なくなる事態が生じて来ました。
これに加えて、我々法律家の世界では、離婚に際して、夫名義の財産を分配するにあたっては、夫婦共同で資産形成して来た場合には、妻の実質的持ち分は原則として、2分の1と言う考えで、離婚訴訟などをやっていた実務運用が定着しつつ有りました。
こうした考え方が、社会的に受け入れられて来たことも、配偶者相続分を3分の1から2分の1に改正する大きな理由になったように思います。
最低2分の1は、元々妻の潜在的所有権が有ると言う考えからすれば、2分の1以下では、夫の遺産の相続どころか、却ってマイナスになってしまいます。
私は、養ってもらっただけの子供が、母親に対して夫婦の預金の半分を寄越せと法的に主張出来るのは問題で有ると言う立場ですから、夫婦共同で資産を形成して来た場合に、夫が死亡した場合、妻の相続分は、100%にすべきではないかと思っています。
ただし、結婚後日が浅い場合や、いろんな場合に合わせて修正変更すべきですので、こうしたバリュエーションについては、「05/18/03遺留分とは 7立法論3(民法55)」以下のコラムで書きました。
併せてお読みください。
関連ページリンク
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