10/26/03
教育改革22・・・・・寄付と所得税法2(税制の直接民主主義6)
前回のコラムで、現行の所得税法を紹介しましたが、私の考えは、納付すべき所得税から寄付金全額を控除するべしと言うものですが、無制限ではなく、納付すべき税額の一定割合までにすると言うものです。
その上限を所得税の何割まで、と定めようと言うのです。
理論的には、政府が今までやってきた補助金や、自治体の工事代金の支出がその分減るのですから、一定割合までといわずに全額(所得税額と同額まで)控除してもいいわけですが、そうすると、社会保障的分野への予算、長期的視点から必要な国家プロジェクトへの寄付が集まらなくて予算が足りなくなってしまうかも知れません。
それはそれで良いじゃないかと言う極論もあるでしょうし、私もそういう極論が好きですが、ここは常識と言うものに従って、或いは、過渡的穏健な制度として、今の所、一定割合まででも良いので、自分の納税額の何割かは、自分の指定したところに税金を使って欲しいのです。
それにしても、国家予算のどの割合までを、国家的プロジェクトや社会保障的部分(生活保障ばかりでなく、例えば最低限学校に必要な予算は保障するなど)に回すべきかを国会で議論して、本当に政府や自治体でなければ出来ない分の割合だけを残して、自由に寄付した分を納付すべき税額から控除できる税制にすべきだと言う考えです。
このように一定割合を決めておけば、納税者が自分の好きな大学や高校その他(NGO、NPO、アニメなど既存の価値にないものでもいいですね)に寄付すれば、納税済み扱いにしても、国としては財政上の問題がなくなります。
むしろ直接的な予算上の経費よりも、もっと目に見えない(どの研究に、どこの大学や研究機関に補助金を出すかなどの会議や、陳情は不要となり族議員もいらなくなります。)管理経費(役人の数も減るでしょう)も削減できるので、税金効率も良くなるはずです。
なお、寄付すれば免税になる団体や工事は、今の所得税法のように政府や自治体すなわち役人が決めるのではなく、毎年議会で今年の工事必要候補案件のリストを議決し、その範囲の工事に対する寄付なら、所得税、市県民税を払ったものとし、寄付の多い順にに工事着工すると言う制度にすれば、役人の選択する権限が少なく、透明性が増すと思います。
何倍もの候補から絞り込んだ(この絞込み作業が官僚の地位を不動にし、政治家が介入するのです)リストを審議会に出して、審議会でそのまま承認するのではなく、何倍もの候
補をそのまま議会で議決し、絞込みや、箇所付けは、寄付をする人に任せると言うわけです。
私の考えは、今はやりの中抜き発想ですから、こうした考えが各種分野で広がれば、政府の役割はどんどん減っていき、小さな政府論につながりますので、政府や都道府県(の役人)は絶対に応じたくないでしょう。
審議会委員をしている有力学者(既得権益層に分類できます。)も嫌がるかも知れませんね。
なお、中間業者の不要の考え方は、平成15年4月6日の「不動産競売手続きと素人の参加」以下の連載コラムで書いていますので、関心のある方は併せてお読みください。
冗談ではなく、本当の民主主義、成熟した社会の確立には、足元からの民主主義が必要なのです。
それには、一番身近な、お金の使い方に自分の意見を反映できるようにすることが、訓練の第一歩になるでしょう。
アメリカの独立革命も、「代表なければ課税なし」の標語から始まったのを、想起してください。
税金の使途を、一部でも自分で指定できるのは、民主制度・国民主権実現の第一歩と私が考える所以です。
今は、身近な政府である「地方自治体に税金を配分せよ、」と言うところが議論の中心ですが、市町村は、合併の促進で大きくなるばかりですから、実は「身近」と言うスローガン自体うさん臭いのです。
合併を強制して、100万都市や50万都市をいっぱい作ろうという時代ですから、地方自治とはいうものの、顔の見えない、ちょっとした国程度の大規模な組織になって、身近どころではなくなります。
そういう仕掛けをしておいて、今ごろ地方自治が重要と言うのですから、マスコミと言うのは何でしょうね?
こうした間接的な争い(役所同志のお金・権限の取り合い)ではなく、私の意見は、納税者に「直接使わせろ」と言うのですから、役人も真っ青と言うところでしょう。
政府の隠れた広報部隊であるマスコミも、こうした考えは青臭いと宣伝するのでしょうね。
ま、私はいくつになっても、青臭い議論で生きて行くつもりですので、そのつもりでお付き合いください。
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