10/13/03

政策変更と政権の交代2(憲法40)

従来わが国では、与野党の政策の開きが大きすぎて、政権の交代が出来ない、共通の土壌が必要であると言う、報道がされてきました。
安保政策についてはそうだったでしょうが、国内政策については、むしろ、55年体制下で馴れ合い政治であったからこそ、政権交代の実益がなかったのです。
ここ40年来の野党は、与党と同じ発想でやってきたのですから、政権党の経済政策等にミスがあっても、潔く引き渡すべき野党がいない(同罪)と言う難点がありました。
すなわち、例の55年体制下で、与野党ともに、支持母体は大企業労使・官公労、農民票で馴れ合っていたので、与野党労使ともに「大きな政府論」者ですし、農民票重視、地方への公共工事誘致、官僚重視でした。
北朝鮮の拉致問題でも、自民党・政府の過去の失点は明らかですが、社会党がこれを上回る失点でしたので、いいかげんな捜査しかしなかった政権の失策は、陰に隠れてしまっているどころか、安部官房副長官を幹事長にして、かえって得点しているありさまです。
しかし、今でもうやむやにしようとする外務省の姿勢は変わっていません。
こうした点は、金権批判、公害・環境や福祉政策、消費者保護でも同じです。
時代に合わせて自民党は、野党同様にこうした政策を標榜しますが、拉致疑惑に対する外務省と同じで、看板の付け替えだけで実質的には、従来政策にちょっと格好をつけるだけで、内容は殆ど変わらない誤魔化しなのです。
田中真紀子さんみたいに、本気で体質改善しようとすれば、大騒ぎになって、結局引き摺り下ろされます。
国民には、「改革します」と言ってればいいんだという小泉的・役人的発想(というよりも役人上がりです。)の現外相が、自民党の本質をあらわしているでしょう。
教育改革も、これまでの50年以上にわたる教育政策が誤っていた(でないまでも行き詰まった以上)のならば、同じ政党、政策立案をして来た官僚が、居座ったまま改革しょうとするのは、まやかしそのものです。
同じ官僚が考える体制内改革では、私の主張するような思い切ったシステム変更は、出来ません。
そのため、ゆとりのある教育と言えば、授業時間を減らすくらいしか思いつかないのでしょう。
このように支持母体が同じままの体制内改革では、微温的というか、マヤカシ的改革しか出来ませんので、微温的改革の繰り返しでやって来て、戦後50〜60年の澱(おり)が溜まってしまったのが現在です。
幕末や、今のように、抜本的改革が求められているときには、もう微温的な体制内改革では駄目ですから政権をカウンターパワーに引き渡すべきだと言うのです。
引き受ける政党も、総合スーパーみたいな主張をせず、旧来の資本家対労働者の図式に対し、今は、消費者対生産者、間接民主主義対直接民主主義(補助金をやめて自分で使い道を決める)と言うようにきっぱりと旗幟鮮明にすべきです。
幸い、野党では、55年体制の一翼を担ってきた社会党はなくなり、民主党に脱皮しました。
この民主党も、旧社会党員や、元自民党員を抱えていますので、しがらみがあって、本当に「大きな政府論」から縁を切れるのかが問題ですが、若手は松下生計塾出身者が増えるなど、労働組合を支持母体にしない議員が増えていますし、党首も、大手労働者を支持母体としない市民運動出身の管氏に変わりました。
こうして入れ物が変われば、内容も徐々に変わって行くものです。
明治維新政府も、薩長土肥の旧体制を抱えたまま始まったのですが、新しい体制に変わって行きました。
小泉氏は、官公労28万人を支持母体とする民主党に改革が出来るわけがないという街頭演説をしていますが、それ以上に自民党のほうが、利益誘導で当選している議員が殆ど(28万どころでは有りません)で、民主党のように党員の内容変化がない(旧体制の)ままですから、選挙が終われば、例の抵抗勢力のせいにして何も進まないのでしょう。
ともかく、旧体制と縁を切った新しい政党が、大分前から受け皿として出来ているのですから、体制は変えませんが、「政策変更しますから、もう一度やらせて下さい」(体制が変わらないために本当はそこまでいえず玉虫色のマニフェストですが。)と言う自民党の論法は、憲政の常道に反し、許されないと思います。
解散して信を問うならば、古賀さんや野中さんのように堂々と従来路線の継続を主張すべきです。
それでこそ、選挙で信を問うことになるでしょう。




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