10/08/03
教育改革13・・・・・天下り・補助金と地方自治の本旨(憲法40)
天下りを受け入れていると、その子会社ないし自治体の生え抜きの職員は、向上意欲がなくなって、前向きに考えることが出来なくなり、発展性がなくなると一般的に考えられています。
その代わり天下りの中堅幹部職員が、自治体や子会社のために独創的な発想をするかと言うと、彼らは、早く本省や親会社に帰り咲くことまたは、同じ部長でも、もうちょっとランクが上の自治体への出向が当面の関心事ですから、数年のつもりで腰掛で行った先の自治体のために、心から考える意気込みが弱くなるのは必然です。
しかも、以前から書いているように、官学優位の体制が続いているために、幹部職員(中央省庁就職者・・地方への出向者)は、官学出身者が殆どですから、既存の権威を学ぶのに適した人材が多く、独創的な発想をするのには、もともと適していない人が多いのです。
彼らが自治体や民間企業のトップに天下りすると、その自治体のために努力したとしても、中央の指導を求める方向または、同規模の他自治体では、どうしているかと言う横並び的情報収集(既存知識の習得に適性があるから、どうしてもその方向へ向くのでしょう。)に熱心になりがちです。
これが日本中どこへ行っても、流行の施設だらけとなっている元凶です。
また、高度成長期(すなわちまだ外国にお手本のある時代でした。)には、そうした横並び情報や、中央の情報を早期に入手できる人材が役に立ちました。
すこし角度が変わりますが、中央が人材を自治体に押し込む道具として、これまで書いている地方の人材不足ばかりではなく、経済的支援、すなわち持参金的側面から補強していたのも無視できないでしょう。
いわゆる3割自治の財政上の問題点です。
本当に自治体に必要な橋や学校、医療施設を建てるお金がないのならば、補助金ではなく、税の配分の変更を主張すべきだったのですが、中央に要求・楯突くことなどは、天下り役人には考えもつかないことでしょうから、安易な補助金の泣き付きに走り、そして自分の手柄にしていたに過ぎません。
その結果、今では、小さな橋等設置するのにも、政府から補助金が出る仕組みにしていますので、補助金欲しさに目がくらんだ?自治体は何もかも、中央の事実上の許認可を受ける仕組みが出来上がったのです。
例えば、自治体で、ここにバイパスを造ろうという場合、補助金の申請をして、これが中央の役人から認められることを条件に議会の予算がとおると言う次第です。
従って、地方議会があるといっても、国民から選挙されてもいない中央の課長や主任程度のエリートが、補助金を認めてくれない限り何も出来ないのですから、その従属性たるや、半端なものではありません。
そうなると文教関係は、文部省からの天下り、福祉関係は厚生省(厚生労働)、土木関係は建設省(今の国土交通)、農地整備は、農水省等々の中央省庁の天下りをその部や課毎に迎え入れなければ始まりません。
私に言わせれば、補助金をもらってくるようなやり方は、天下り役人の手柄どころか、芯から地方自治を蝕む獅子身中の虫というべきです。
特定の市だけが、政策ミスで補助金がなければ出来ないのならば、恩恵を受ける臨時特例として分りますが、日本中の自治体が老人ホームに始まってなんでも補助金をもらっている事実は、何を意味するのでしょうか?
激甚災害の場合の補助金も、一種の保険制度みたいなものと見舞金の組合わせとして理解出来ますが、日本中の自治体が恒常的に補助金がなければ何も出来ないのは、特定自治体の運営上の拙劣さではなく、国と地方との税配分が間違っていることの証拠ではないでしょうか?
地方自治制度が生まれて、かなりの権限が委譲されたにもかかわらず、それに必要な財源を与えないために、日本中の自治体が補助金を貰わねば、学校や老人ホーム一つ作れない事態が生じているのです。
これこそ、地方自治の本旨に反した憲法違反の税制ではないでしょうか?
こうして天下り役人に始まって、「地方自治をやります」(市長や県知事に立候補すると言うのは、そういうことではないのですか?)と言って立候補している政治家まで臆面もなく、中央直結をうたい文句にする倒錯した時代が長く続いて、誰も不思議に思わないのですから、中央集権教育の力って偉大ですよね。
また、県知事や市長に限らず、国会議員までも中央から、補助金をどれだけ引っ張って来るかが彼らの仕事であって、国政がどうあるべきかの意見や行動は、彼らの当選基準になっていないのも周知のとおりです。
彼らの当落を決めるのはすべからく「タカリ屋」としての能力、「あの先生の尽力で橋が出来た」と言う程度の基準だけであって、国政の識見は問題とならないのですから、衆愚政治もいいところでしょう。
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