10/19/02

会社更生法と日本経済 1(大手ゼネコン倒産の場合)

昨今不良債権処理に関する議論が本格化して来たので、日頃、私が考えている意見をこの機会の少し述べてみる事とします。
私の基本的な考えは、需要と供給の関係に集約されると言うものです。
日本経済の長期低迷は供給過剰の長期的な調整過程であると考えています。
この基本的な考え方からは、『大きすぎて潰せない』という論理程甘ったれた考えはなく、日本経済を腐らせる根源と言えるでしょう。
例えば、建設業に例をとってみますと、仮に年間住宅着工戸数が120万戸しか需要がないとした場合、適正な建設業社数ないし、従事者数が決まって来ます。
ある大手ゼネコンが、倒産した場合、失業者が増えるでしょうか?
短期的には、その従業員が失業するでしょうが、その倒産会社で無ければ家をたてないと言う人はまれですから、勝ち残った他の建設会社に発注するでしょう。
そうすると、結果的にその年の建築需要は変わらないと言えるでしょう。
もしも、その会社の倒産によって、120万戸を完成させるのに必要な建築従事者が不足するならば、残った建設会社が、必要なだけ人員補充をするはずですから、需要に見合った労働者数ないし建設会社の規模に変化はない事になります。
建築中の現場は困るではないかと言う意見も有りますが、建築現場は、何十日という遅れは許されませんから、人員の補充や他業者への乗り換えは極めて迅速に行われるのが普通です。
ですから短期的なミスマッチが生ずるとしても、ほんの数日程度長くても十数日の超短期のミスマッチに過ぎません。
雪印の倒産や日本ハム不祥事を思い出せば誰でも、その補充は迅速であった事が理解出来る筈です。
雪印の関係者は失業したかも知れませんが、同社が生産していた分は、そっくり同業他社が入れ代わって生産増強(その分労働者も補充している事は当然です。)して補充している事実を見れば、日本全体の失業者はあまり変わらなかった筈です。




関連ページリンク

コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資