09/30/07
請負契約3(原則と特則1)(民法282)
そこで、請負の中でも紛争の多い建築行為などの請負に関しては、民法自体に特例として638条から特則となっているのです。
これによれば、建物、土地工作物に関しては、5年と10年になっているのですが、建築業界では、業者に都合の良いように、これまでの標準約款では2年と3年程度に短縮していたのです。
民法では、原則として特約が優先です。
(請負人の担保責任の存続期間)第638条 建物その他の土地の工作物の請負人は、その工作物又は地盤の瑕疵について、引渡しの後5年間その担保の責任を負う。ただし、この期間は、石造、土造、れんが造、コンクリート造、金属造その他これらに類する構造の工作物については、10年とする。
2 工作物が前項の瑕疵によって滅失し、又は損傷したときは、注文者は、その滅失又は損傷の時から1年以内に、第634条の規定による権利を行使しなければならない。
(担保責任の存続期間の伸長)
第639条 第637条及び前条第1項の期間は、第167条の規定による消滅時効の期間内に限り、契約で伸長することができる。
(担保責任を負わない旨の特約)
第640条 請負人は、第634条又は第635条の規定による担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実については、その責任を免れることができない。
ところで、法律を作る場合のルールとして、紛争が多いから特則を作ることが多いのですが、それだけに、その部分だけが目立つので、このために一般に全体のホンの一部である特則が原則であるかのように誤解しやすくなる傾向があります。
特則は、飽くまでその款や節の一般的扱いの例外であることを、忘れてはなりません。
こうした特則や特別法がない場合、民法の原則に戻るのです。
つい先日も、作業場兼資材置き場、駐車場の明け渡しを求められている事業者からの相談がありましたが、かなりの撤去費用や営業保障を貰えるのではないかという期待でした。
土地を借りていると立ち退き料など貰えると思っている・・・・手厚い保護をイメージしている人が多いのは、借地法や借地借家法適用がある場合が目に付くので、こうした事例を想定しているからです。
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