09/30/07
担保責任(民法280)請負契約1
車その他の工業製品では、一定期間内の無償修理特約あるいは、有償の保守管理契約つきの場合があります。
この期間が過ぎたら、有償修理というのですが、本来の保有すべき性能がなかった場合には、法律的には、瑕疵担保責任があるのです。
ただ、複雑な機械類では、瑕疵か否かの判別が難しいので、こうした契約慣行が発達したのでしょう。
民法では瑕疵担保責任は、瑕疵の存在を知ってから1年、知らなくとも10年という期間ですが、特約でこれを短縮することが出来ます。
民法の法律行為に関する規定は、原則として解釈の基準(任意法規と言います)ですから、禁止していない限り特約で変更できるのが原則です。
6ヶ月あるいは1年のサービス期間の解釈として、これが瑕疵担保責任をこの期間に短縮している特約と見るべきかどうかでしょう。
消費者側から見れば、麗々しくサービス・・恩典として謳っている以上は、瑕疵担保にならない分野でもこの期間は、特別に無償で修理しますという意味に過ぎず、瑕疵担保責任の短縮特約と解釈すべきではないでしょう。
ですから、本来あるべき性能が不足していることが分かれば、サービス期間が過ぎても知ってから1年間は要求できるというべきです。
建築業界などでは、瑕疵担保期間を2年程度に短縮した定型雛形(標準約款)を作って、これを契約書にしてきました。
しかし、住宅性能保障制度(品格法)が出来たことによって、こうした特約は排除されることになりました。
家の瑕疵・・雨漏りや基礎工事の問題点などは2〜3年以上たってから、分かることが多いのですから、これまでの特約は、乱用的特約だったのです。
ところで、請負に関しては、売買とは違った別の担保責任が民法で決められています。
637条は、一般の請負・・立法当時(施行が明治31年・・案文策定時は20年代です)の多かった仕事では、例えば着物の仕立てあるいは荷馬車の修理などを予定していたものです。
ですから、着物や人力車を受けとってから1年というのは妥当なところだったでしょう。
(3年も経ってから文句言われても、仕立て屋さんが困ります。)
民法(民法第一編第二編第三編)
(明治二十九年四月二十七日法律第八十九号)(請負人の担保責任の存続期間)
第637条 前3条の規定による瑕疵の修補又は損害賠償の請求及び契約の解除は、仕事の目的物を引き渡した時から1年以内にしなければならない。
2 仕事の目的物の引渡しを要しない場合には、前項の期間は、仕事が終了した時から起算する。
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