09/28/07

担保責任(民法276)

残念判決は、あまりにも技巧的であるとして、学説の批判を受けていましたが、昭和42年の最大判11月1日で、被害者が生前に慰謝料請求の意思表示をしなくとも認められるとなっています。
こうして、今では、こうした技巧がなくとも、遺族が慰謝料請求権を相続したとして請求して認められていますが、その理論付けは良く分かりません。
ちなみに、対価をもらっている売買の瑕疵担保責任については、お聞きになったことがあるでしょうが、雨漏りなどがあれば、売主が代金を貰っている以上は、責任を負うのは当然です。
負担付贈与の場合は、たとえばその限度で対価性がありますので、瑕疵担保責任・・負担の減免などを求めることができるでしょう。
ただし、その場合も具体的な事件では準用の仕方が難しいでしょう。
1億相当の贈与で、負担が1000万円の場合、貰った家や債権などに瑕疵があって、500万円の補修費用がかかったり減損した場合、負担をそのまま500万円減らせるか、5%だけ減らせるかということです。
あるいは赤字にならない限り、負担は全部履行しろという贈与もあるでしょう。
赤字に近いと思えば、受贈者が、返上する権利・・担保責任でいえば解除権です・・・を設定しておけばいいでしょう。
負担付で多いのは、知恵遅れの弟の面倒を見ることなどですが、(アメリカの富豪のように、ペットの世話する遺言もあります。)莫大な贈与を受けて、そのうちの土地面積を測ったら少し少なかったくらいでは、弟やペットの面倒・・・医療費や食費をその割合・・1割削るなどは許されないでしょう。
手取り9000万円の贈与の趣旨だったのか、あるいは割合保障の意味であったのかの解釈になるでしょうが、こうした紛争が起きないように、負担つきなどのややこしい贈与契約書を作るくらいなら、弁護士に相談して、いろんな場合を想定した特約としてきっちり書いておく必要があります。
そして担保責任に限らず、負担付贈与の場合は、その限度で双務性がありますので、双務契約を参考にして解釈すべしということになりますが、上記のように意外に難しいのです。

(贈与者の担保責任)
第551条 贈与者は、贈与の目的である物又は権利の瑕疵又は不存在について、その責任を負わない。
ただし、贈与者がその瑕疵又は不存在を知りながら受贈者に告げなかったときは、この限りでない。
2 負担付贈与については、贈与者は、その負担の限度において、売主と同じく担保の責任を負う。



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