09/27/07

贈与5(民法271)事業承継2(法人化)

相続法制も、遺産が事業資産か消費単位に過ぎないかによって、2通りに分けていくべきではないでしょうか?
あるいは、法人化が容易になって、事業である以上は、すべて法人格を取得しなければならないとすれば、法人の持分・・株式や出資金などの移転と役職の移転とを分けて考えていける社会になるでしょう。
・・・・現在では、リヤ王の悲劇の教訓のおかげで、自衛のためと贈与税の高負担があるために、殆どの人は、生前一括贈与しませんので、(死ぬまで財産を握ったままです)死亡直前の父親の名義のままで、長男が農業を営み、実際はボケた父に代って、いろんな書類に押印しているので、非常に不明朗です。
これの解決・・事業承継円滑化のために、まず出来たのが農地の生前贈与に対する延納制度ですし、4年ほど前に始まった相続時精算課税制度の実際的基礎でしょう。
農地の包括的贈与に対する延納制度については、07/30/07「贈与税(租税特別措置法7)農業後継者の例外」前後で、相続時精算課税制度については、11/25/03「租税特別措置法 1(相続時精算課税の特例1)」以下のコラムで紹介しました。
ところで、現在ではちょっとした飲食店や商店でも、あるいは大工さんでも殆どが法人ですから、高齢化したら、家督に代る経営権の委譲が行われているのが普通です。
どんな零細事業でも、法人化しないと大手の下請けとして受注出来なくなりつつある実情を09/09/03「何故、実態以上の会社組織にしたがるのか?(商法21)」のコラムで
既に紹介しました。
また55年体制下で、税制上あるいは社会保険その他の体制上も法人化しないと不利に扱われる仕組みも、55年体制のテーマでこれまで紹介してきました。
こうして今や猫の杓子も法人化の時代ですから、事業らしい事業家に関しては、現在版の家督相続制度が、現在風にアレンジされて経営権の継承・・高齢化による引退という形式で根付いているとも言えるのです。
ところが、農業では、飽くまで旧態然として個人事業主のままですから、上記のような特別な贈与税制度が必要になっていますが、これをたとえば、農「業」である限り農事法人に誘導すれば、こうした特別な制度が不要で、合理化できるのです。
一般の場合も、1円起業ができるようになったことからも分かるように、今では法人格取得が容易になっているのですから、事業という以上は、なんらかの法人格取得を義務付けてもいいのではないでしょうか?
そうすれば、事業承継用の相続問題は解決します。
社長や経営陣だけ生前に交代し、相続財産としては、出資持分だけになるのです。
長子単独家督相続形式では、弟妹たちの権利は、なにか重要なことをするには、家を出ている弟妹の意見を求めるなど、潜在的持分だけですが、それよりは株主権出資持分などに数字化するほうが、表面化して透明性があります。



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