09/26/07
口語体と文語体の比較(民法269)
民法旧条文では贈与者による「取り消し」だったのに口語体に変わったときに、取り消しから撤回に変わっていると、平成19年8月21日・・・・2「取消と撤回1(民法219)」のコラムで紹介しました。
そこから、取り消しの説明や無効の説明、契約の成立などなどに、話がだいぶそれました。
ところで、幸い、このコラムは旧条文のころに下書したまま、いろんな話題にそれてしまって先送りになっていたものですから、旧条文をコピーしたままになっていましたので、比較のために新旧条文を併記して紹介しておきましょう。
旧条文550条で、「取り消すことを得」とあるのが、口語体550条では、「撤回することができる」に変わっている点に注意してください。
民法旧条文(文語体)
第549条 贈与ハ当事者ノ一方カ自己ノ財産ヲ無償ニテ相手方ニ与フル意思ヲ表示シ相手方カ受諾ヲ為スニ因リテ其効力ヲ生ス
第550条 書面ニ依ラサル贈与ハ各当事者之ヲ取消スコトヲ得 但履行ノ終ハリタル部分ニ付テハ此限ニ在ラス
第551条 贈与者ハ贈与ノ目的タル物又ハ権利ノ瑕疵又ハ欠缺ニ付キ其責ニ任セス 但贈与者カ其瑕疵又ハ欠缺ヲ知リテ之ヲ受贈者ニ告ケサリシトキハ此限ニ在ラス
2 負担附贈与ニ付テハ贈与者ハ其負担ノ限度ニ於テ売主ト同シク担保ノ責ニ任ス
第552条 定期ノ給付ヲ目的トスル贈与ハ贈与者又ハ受贈者ノ死亡ニ因リテ其効力ヲ失フ
第553条 負担附贈与ニ付テハ本節ノ規定ノ外双務契約ニ関スル規定ヲ適用ス
第554条 贈与者ノ死亡ニ因リテ効力ヲ生スヘキ贈与ハ遺贈ニ関スル規定ニ従フ
現行の口語体条文です。
第2節 贈与
(贈与)
第549条 贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。
(書面によらない贈与の撤回)
第550条 書面によらない贈与は、各当事者が撤回することができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。
(贈与者の担保責任)
第551条 贈与者は、贈与の目的である物又は権利の瑕疵又は不存在について、その責任を負わない。ただし、贈与者がその瑕疵又は不存在を知りながら受贈者に告げなかったときは、この限りでない。
2 負担付贈与については、贈与者は、その負担の限度において、売主と同じく担保の責任を負う。
(定期贈与)
第552条 定期の給付を目的とする贈与は、贈与者又は受贈者の死亡によって、その効力を失う。
(負担付贈与)
第553条 負担付贈与については、この節に定めるもののほか、その性質に反しない限り、双務契約に関する規定を準用する。
(死因贈与)
第554条 贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与については、その性質に反しない限り、遺贈に関する規定を準用する。
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