09/24/07

割賦販売法3(クーリングオフとは?1)

民法の撤回とは正確には違いますが、似た制度として消費者保護のために、近年発達してきたのが、クーリング・オフ制度です。
これまで何回もこのコラムで出てきた言葉ですので、この機会にきっちり条文を含めて紹介しておきましょう。
ちなみに、特定商取引に関する法律(旧訪問販売法)や割賦販売法では、いわゆるクーリングオフのことを「解除または撤回」と書いていて、これをまとめて「撤回等」と表示しています。
これは、いろんな契約進行段階に対応できるためと、消費者が気楽に権利行使しやすくするためでしょう。
(解除や取り消しというと重い感じになるからですが、こう言う制度が必要になった実態・・・成人(われわれ弁護士)でも消費者というものは、業者に対して商品知識その他取引上対等ではないので、(未熟な未成年者保護同様に)、消費者保護のために、撤回から取り消し・解除を一定期間内ならば自由に出来るようにした制度と言えるのです。
しかし、取り消しは、これまで紹介しているように一定の弱者・・本来は一人前でないものの保護が目的ですから、普通の人(弁護士でも大手企業の社長でもいいのです)が取り消しできるとするのでは、沽券に関わる人もいるでしょうから、敢えて偉そうな響きのある「撤回等」と言うことにしたのでしょう。
撤回は、正当な理由がなくとも一定の資格(未成年者など)がなくとも、自分勝手に出来る・・・問答無用の制度ですが、その代わりに、前回まで紹介したように、契約成立前の行為として、それも一定の場合に限定して認められているだけです。
このように、撤回とは、効力発生全の行為ですから、契約成立後の撤回はありえないので、契約成立後に契約関係から離脱するには、無効の主張または解除または取り消しになるのが、法の基本原理です。
しかし、このような能力対等者間の法原則では、社会的弱者の保護に欠けるので、消費者保護のために、何らの理由がなくともキャンセルできるという語感をイメージさせるために「撤回等」(正確には成立後は撤回ではないので、「等」としてごまかしているのです。)という漠然とした表現にしたものでしょう。
条文は長過ぎて読むのはホネでしょうが、要するに指定商品・サービスに限り、8日以内ならクーリングオフ(撤回等を)できると言うことです。
ただし、政令で指定した商品については、使用したものは駄目とかいろいろな要件がありますが、それを紹介しなくとも条文を逐一ご自分で見て下されば分かるでしょう。
この指定商品に限定していることが、次々と悪徳商法を生み出し、その都度指定の追加と言う後追い規制になっているのです。
日弁連では、こうした後追い規制をやめて、包括的規制にすべきだと言う運動をしています。
私も、03/22/07「過剰与信社会1(抗弁権の切断と業者モラル)」前後で、抗弁権の切断の関係で、包括規制すべきだと書いています。
条文が長すぎるので、次のコラムとします。



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