09/22/07

申し込みと撤回3(民法266)

話を契約の成立過程に戻しますと、承諾期間を定めていないときは、期間経過による失効ということがないので、申込者が永久に拘束されるのは、不合理ですから、相当期間経過すると、撤回できます。
このように、撤回するのには、これといった理由は不要ですが、その代わり相手方保護のために撤回できる時期が決まっているのです。

民法
(承諾の通知の延着)
第522条 前条第1項の申込みに対する承諾の通知が同項の期間の経過後に到達した場合であっても、通常の場合にはその期間内に到達すべき時に発送したものであることを知ることができるときは、申込者は、遅滞なく、相手方に対してその延着の通知を発しなければならない。ただし、その到達前に遅延の通知を発したときは、この限りでない。
2 申込者が前項本文の延着の通知を怠ったときは、承諾の通知は、前条第1項の期間内に到達したものとみなす。
(遅延した承諾の効力)
第523条 申込者は、遅延した承諾を新たな申込みとみなすことができる。
(承諾の期間の定めのない申込み)
第524条 承諾の期間を定めないで隔地者に対してした申込みは、申込者が承諾の通知を受けるのに相当な期間を経過するまでは、撤回することができない。

相当期間の解釈は、不確定ですが、魚屋や八百屋、洋服屋で「これ○○円引きでどうか?」と店の人に聞かれて、その場で答えなければ、その商談は即時不成立です。
返事しないで、よそを回ってきて「さっきの魚下さい」と言っても店の方は、「もう別の人に売っちゃった」ということが出来るのです。
これは相当期間の解釈として、即時性が要求されていると言うべきでしょう。
土地を買うような話しでは、「2〜3日・・1週間考えさせて下さい」と言うのは、相当期間でしょう。
ただし、そのときの会話で、
  「いや・・他にも客があるので、今日中に返事してくれないと・・」
といわれると、その期間に限定されます。
(521条の承諾期間の定めのある申し込みとなるでしょう。)



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