09/21/07

申し込みと撤回2(民法265)

契約後、直近の生の状況を伝える・・・相手にも企業秘密があるから当然ですが・・・と言う条件ですが、これでは蓋を開けてみないとどうなるか不明と言う状況です。
詳しい実情が分かった段階で辞退しようとしても、申し込んだ以上は辞退できない・・・キャンセルすると契約違反です。
たまたま買収予定事業は、介護事業所ですから、人材が決め手・・人海戦術的事業でしたので、その会社の不祥事・・業務停止が全面売却のきっかけでしたから、相手先事業の劣化・・人材流出がかなり進んでいる状態でした。
こちらが偵察した限りでは、従業員が次々とやめ始めていて、シャッタ−の閉まった閉鎖事業所が増えている一方で、数ヶ月先の事業引継ぎのころには、全事業所の何割が残ってるかという懸念があったのです。
もっとも、売却側は応募者は同業者ですから、詳細記録を見なくとも大方の察しはつく筈だという考えもあるのでしょう。
相手の強気姿勢に対する私のアドバイスは、事業に自信があるならば、巨額の買収資金を投じるリスクよりは、目標の地点に順次競合出店して草刈に回った方が、イキナリ大きな資本もいらないし、成功率が高いだろうというものでした。
買収してから、地すべり的な退職者の引止め・社内融和や契約解除(顧客流出)の引止めなど、後ろ向き作業に苦労していると、人的資源がそちらに取られてしまい、現在盛行している本業が左前になってしまいます。
引き抜く方に回ったほうが、得策・・・精神衛生上もいいだろうということです。
組織をまとめて引き継ぐと引き継いだ社員の処遇に頭を悩ますのですが、・・企業風土の違いもガンです。
・・・これに対して個別引き抜きですと、中途入社の人は、引き抜かれた会社の社風になじむような気構えがあるので、スムースなのです。
相談者は、私の意見で安易な買収戦略をやめて、地道な自力拡大戦略に切り替えましたが、
その後のマスコミ報道では、買収企業はよそに決まったようです。
買収に名乗りを上げた企業が成功するのか、辞退した企業がじわじわと業容を拡大していけるのか、本当の勝負は、これからです。



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資