09/18/07

消費者間の利害3(乱用者の排除2)

そうなると、濃厚なサービスのいらない人まで、濃厚サービスを強制されてしまうのです。
ガソリンスタンドで言えば、車の中の灰皿の掃除までしてもらう必要がないのですが、ただでやってくれるならということになってしまいます。
業者のサービスにコストのかからないものはないのですから、その分ガソリン価格に転嫁するしかないのです。
こうしてわが国では、おまけのサービス競争になってしまい、生産性が低くなる・・割高になる一方です。
最近の国選事件もそうですが、お金がないから国選を頼んでいる・・遠慮があると言う意識から権利意識が強くなってきました。
むしろ内容的に見て、何故、こんな経済力のある人が国選なのだろうと不思議な感じがしますが、言うならば、お金があるのに取り敢えず?「貧しい」と言いさえすれば、費用の安い国選でやって貰えるというズルイ意識が国民に蔓延しているのです。
誰でも、安い方が良いのですが、適正な費用の支払いを惜しんで貧しいからと嘘を言って、本来の適正な費用の何分の1でやってもらおうと考えるなんて、それ自体詐欺みたいな精神です。
こちらは国選は貧しい人のためだということで、赤字で受任しているのです。
赤字で受任するということは、赤字のままでは事務所をやっていけませんので、結局適正な費用を払う善良な市民にコストを転嫁することになっているのです。
こう言う姿勢がここ10数年露骨になってきた結果でもあるでしょうが、自分でお金を払っていないからと言う遠慮がなくなって、ああしてくれこうしてくれと要求度が高くなってきました。
パラドックスですが、お金持ちもほぼ100%近く国選になってきたので、逆にお金がないから安くしてもらっているという意識がなくなってきたのです。
従来は、争いのない国選の場合、裁判までに原則として一回会いに行けば良いのが相場でしたが、何回も面会希望が来るようになってきて、コストアップ要因になってきました。
行ってみると、「だれそれに面会に来るように言ってくれ」とかいう程度で(そんなのは自分で言えば良いだろうという話です・・・先日などは、髭剃りや下着を買ってきてくれというのまでありました)本来の刑事弁護とは関係のない用件ばかりです。
こうした人が増えてくると、刑事弁護のコストが倍になる関係ですが、その人に関してではなく、今後の国選受任に対するブレーキになって来て、本来の刑事弁護を必要とする人に対する受任の障害を作っているのです。
何しろ、国選依頼は、貧乏人相手ということで、2回目以降の公判は一回4000円程度しか費用が支給されないのです。
この4000円の費用で、追起訴分の記録謄写(この費用だけで平均6〜7000円かかります)と記録の精読、その打ち合わせに最低一回は面会に行かなければならないのが国選ですが、これらがまとめて4000円ですから、いかに弁護士の赤字受任で成り立っているかが分かるでしょう。
これらは、無理難題ばかり言う人のせいで、合理的・善良とまで行かなくとも常識的な人が損をする関係です。
消費者保護とは言うものの、その実、長期的には、消費者同士で、どちらにつけまわすかの問題になっていることが多いのです。



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