09/16/07

動産移転1と不動産2(民法259)

不動産とは、以下に紹介する条文のように、土地およびその定着物を言うのですが、トラックや荷車に積んで運べないという物理的な意味では土地は「不動」でしょうが、法的な所有権移転のチャンスとしては、一回から数回で消費されてしまう動産よりは、土地はむしろ何百回所有権が移転しても、目減りもしないし、なくならないものなのです。民法
(定義)
第85条 この法律において「物」とは、有体物をいう。
(不動産及び動産)
第86条 土地及びその定着物は、不動産とする。
2 不動産以外の物は、すべて動産とする。
3 無記名債権は、動産とみなす。


車のように中古市場が完備していても、解体までの所有権移転回数は平均数回多くても4〜5回でしょうし、工場の機械や金槌や万力、旋盤などの工具にいたっては、同じ工場で最後(解体廃棄)まで、存在するのが普通です。
その他の家財道具にいたっては、転売の可能性など万に一つしかありません。
民法は、所有権移転の効果その他の各種契約効果を定める法典ですから、ここでイキナリトラックに積んで運べるかどうかを基準に、第三者保護の法的効果の区別・・基準としたのは、ごまかしです。
契約取り消し・無効の効果が第三者に及んでも良いかどうかの区別に当たっては、トラックに積めるかどうかではなく、所有権移転可能回数を基準にすべきでしょう。
そのうえ、動産売買と言っても、必ずしもトラックや船に積んで移動するとは限らず、機械類などは工場据付のまま施設一式で買い取る居抜きが普通です。
商店のテナント入れ替えも居抜きが多いのです。
あるいは、砂糖や穀物などの移動を本質とするものでも、商品先物取引の例をみれば分かるように、転々譲渡されるのは、スーパーに陳列されてからではなく、輸送中が多いのです。
(皆さんが、もしかしたら、経験があるかもしれませんし、これから取引参入するかも知れない商品先物取引というのは、この船荷証券(複合組み合わせ)などを利用したものだと理解しておけば良いでしょう。)



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