09/16/07
被保佐人の行為制限(民法257)
消費財については、製品が、消費財購入後に、その先転々流通することを予定しないのですから、(だから、エンドユーザーと言うのです)第三者保護を考える余地がなく、対面する業者と消費者どちらを保護するかというだけの話になるのです。
(ゲーム機や本などを友人や古本屋などに転売することもあるでしょうが、制度として用意するほどのことではないと言う意味です。)
そうなれば、複雑な金融商品の場合、一律の行為能力制度がなくとも、対面して話をすれば、この人は、理解できているかどうか、すぐに分かるはずですから、納力に応じた適切な説明をしたかどうかの判断ミスは業者の負担としても良いということでしょう。
話がそれましたが、被保佐人制度の現行法の紹介でも明治初めの法意・・今回のテーマで言えば、不動産保有者の保護の精神が分かるので、保佐人の同意が必要な行為を紹介しておきましょう。
民法
明治29・4・27・法律 89号(第1編 第2編 第3編)
明治31・6・21・法律 9号(第4編 第5編)
(被保佐人及び保佐人)
第12条 保佐開始の審判を受けた者は、被保佐人とし、これに保佐人を付する。
(保佐人の同意を要する行為等)
第13条 被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第9条ただし書に規定する行為については、この限りでない。
1.元本を領収し、又は利用すること。
2.借財又は保証をすること。
3.不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。
4.訴訟行為をすること。
5.贈与、和解又は仲裁合意(仲裁法(平成15年法律第138号)第2条第1項に規定する仲裁合意をいう。)をすること。
6.相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。
7.贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。
8.新築、改築、増築又は大修繕をすること。
9.第602条に定める期間を超える賃貸借をすること。
財産とは、不動産だけでなく、工場設備や金融資産も大きな比重を占めるのが、現在ですが、従前の禁治産制度は、文字通り財産を治める制度でしたが、民法が出来た明治時代の想定では、金融市場も未発達で、金融資産やすぐ劣化する消費財や機械設備など眼中になかったでしょう。
当時、能力の劣るものが守るべき財産とは、不動産・・土地建物・・田地田畑と家屋敷がその主目的だったと思われます。
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