09/13/07

錯誤3(民法252)原状回復1

日当たり良好と表示されていた点もチラシをとってあったので、主たる争点にはならず、購入者に95条但し書きの「重大な過失」・・朝日が当たるかどうか現場案内で分かったはずだと言うマンション業者の主張でした。
案内された日は曇っていたことと、案内されたのは夕方ばかりだったこと、千葉県から朝の6時7時に見に行くのは、常識的ではないなどのことで、契約終了後までに気づかなかったのは、当然だと争っていたのです。
大きな買い物だとは言っても、働いている独身者ががそう何回も見には行けません。
大手不動産会社の広告ですから、日が当たらないのに嘘を書いているとは夢にも疑わなかったと言うのです。
また、一回だけ案内されて簡単に分かる筈なら、業者も分かっていて虚偽表示していたことになる・・・詐欺取り消し・契約違反の問題も生じます。
そんなこんなで争っていて、法的な勝敗が事実上決まってくると、裁判所から例の和解勧告になりました。
当方の買主は実際住んでしまっているので、出て行くとすると引越し費用その他膨大な費用がかかるし、(所有権移転登記費用だけでも十万円単位でかかっているのですが、どちららの負担にするかも問題です。)その間のマンションの値下がりもあるし・・・と、結局は、8月24日・・・・3「取り消しの効果2(民法227)(現存利益1)」前後で書いてきた原状回復の算定が和解の中心になっていきます。
いろいろ揉んだ結果、結局はそのまま買主が住み続けることが、両当事者にとって、一番損が少ないということになって、売買の仲介業者が仲介料を返すことと、売主から日当たり不良による損害を賠償してもらうことで終わりました。
(損害額の算定には、同じマンションの日当たり不良の部屋の販売値段が、一応参考になります。)
和解に進まざるを得なかった実際の背景を紹介しますと、仲介業者は大手でしたが、売り主は何とかエステートと言って、どこの馬の骨か不明と言っては失礼ですが・・・支払い能力を把握しきれない弱みがこちらにありました。
錯誤無効で押し切って判決をもらうと、契約当事者はその売主ですから、代金を受け取った売主に対してしか、契約代金の返還を求められないのです。
私の依頼者のほうは、売主の名前など全く眼中になく、仲介業者が大手だと言うことだけが許せないと言う原点です。
しかし契約当事者は、登記上で確認できるだけのどこの馬の骨か分からない会社が売主ですから、その売主に対してしか契約金の返還を求められません。
仲介業者は、仲介契約の債務不履行がなければ、もらった仲介料金さえ返せば、それ以上に何らの責任もないのです。
現在の仲介は、売り主が首都圏○○と言うネットで情報を流し、どこの業者でも流れてきたデータどおりその物件を自社の仲介物件として紹介して早い者勝ちという世界ですから、仲介業者と売主に特別な関係はありません。



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