09/10/07
受益の程度(憲法226)健康保険法1
テニス同好会など仲間内では、会費(利用料金の分担)を払わなくとも、すぐには除名しないとしても、会費を払えない期間が一定期間経過すれば、自分から身を引くのが普通です。
これの精神を表したのが、健康保険法の病欠期間中の傷病手当金制度です。
労働者の生活安定のために、標準報酬の3分の2の支給と1年6ヶ月と言う期間が法定されています。
3分の2であっても、無制限ではなく、一定期間だけ面倒見ましょうという制度です。
健康保険法(大正11・4・22・法律 70号 )
(傷病手当金)
第99条 被保険者(任意継続被保険者を除く。第102条において同じ。)が療養のため労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から労務に服することができない期間、傷病手当金として、1日につき、標準報酬日額(標準報酬月額の30分の1に相当する額(その額に、5円未満の端数があるときはこれを切り捨てるものとし、5円以上10円未満の端数があるときはこれを10円に切り上げるものとする。)をいう。第102条において同じ。)の3分の2に相当する金額(その金額に、50銭未満の端数があるときはこれを切り捨てるものとし、50銭以上1円未満の端数があるときはこれを1円に切り上げるものとする。)を支給する。
《改正》平18法083
2 傷病手当金の支給期間は、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病に関しては、その支給を始めた日から起算して1年6月を超えないものとする。
以上のように、消極的な受益ならまだしも、積極的な権利行使・・病気であろうと怠けていたのであろうと、能力がないのは、その子の責任ではないからといって、
「一流大学に入れろ」「等しくプロ野球の4番バッターにしろ」
とまでは言う人はいないでしょう。
選挙権を与えるかどうかは、納税能力不足がその人に責任があるかどうかを基準にすべきではありません。
病気療養中の者に給与の何割かの保障はしてやれても、彼に責任がないからといって、交渉の担当をさせられないのと同様に、権能に関する分野では能力差による結果を受け入れるしかないのです。
刑事事件でも、意思能力のないものは、刑事責任を問われないとしても心神喪失者に関する特別なシステムが出来たことを、09/06/06「保安処分9と心神喪失者等医療観察法4」等で紹介しました。
責任があるかどうか・・ひいては意思能力の有無にこだわりすぎた近代思想の弊害・・無理が、社会のあちこちで生じているのです。
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