09/04/07
公序良俗違反3( 譲渡担保1) 民法247
この仮登記担保法第2条で、返済期限経過後に内容証明を出してから2ヶ月経過しなければ所有権移転の効果が出ないのでは、通常3ヶ月経過してしまうので、貸したときに余計に取っておいた印鑑証明書では、登記できません。
(登記用の印鑑証明の有効期間は3ヶ月です)
借りるときは、どんな書類でも言われるとおり債務者は提出しますが、期限に返せなくて金貸しや暴力団から、お前の家の名義を変えるから、新しい印鑑証明書をもってこいと言われても、この段階では簡単に応じる人はいないでしょう。
この法律が出来てから、債務と代物との価格不均衡な代物弁済のときには、名義変更するには清算するしかない・・・すなわち債務者は大概、不服ですから、任意に名義変更に応じません。
そこで、清算額の妥当性をめぐって裁判するしかなくなったのですが、裁判では清算金額の妥当性を証明しなければなりませんから、まるでうま味がなくなったのです。
債権者は、その土地や機械そのものを欲しいのではなく、処分して代金を回収したいのですから、裁判が終わってからさらに処分の手間をもう一度掛けるのでは、煩わしいだけです。
そうなると初めから、抵当権を設定しておいて、抵当権の実行・・裁判所の処分にゆだねた方が簡明です。
こうして暴利的代物弁済契約は、実効性がなくなって今では殆ど消滅したのです。
私が弁護士になったころは、田中角栄総理の列島改造ブーム直後で土地の値段が急上昇中でしたが、まだこの法律がなかったので、こう言う種類の事件が多くなって、私もこの種の無効裁判を随分とやりました。
東京近郊農家の人が、その餌食になっていて、弁護士に相談に来るのは、ホンの一握りですから、殆どの人は取られっ放しだったのです。
こうした被害が急増していた事から、仮登記担保法が成立したともいえるでしょう。
ただし、仮登記担保法が出来た今でも、はっきりしないのは、譲渡担保契約です。
これは、金を貸すときに担保の趣旨で、一旦金貸しの名義に変えてしまい、期限にお金を返したら、名義を戻す、もしも返せなければそのまま担保流れになるという仕組みです。
これでは、取り過ぎになる点は代物弁済予約と同じですが、仮登記と違って、既に債権者名義にされてしまっていて、債権者にはその次の法的手続きが一切いらない・・・処分しようと思ったら、債権者の一存で出来ることから、規制のしようがない状態です。
不動産などを売られてしまった債務者が、後から積極的に取られすぎに対する取り戻しの裁判をしなければどうにもならないのです。
第三者に売り飛ばされてからの裁判では、なかなかうまくいきません。
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