09/03/07

仮登記担保契約に関する法律 2(代物弁済契約) 民法246

以上に紹介したように、仮登記担保法では、貸し付けるときに、貸した金額の抵当権を設定せずに、代物弁済等の予約をして、その権利保全のために所有権移転仮登記をしておく方法に対する規制立法です。
代物弁済とは、たとえば、100万円貸して、期限に返さないときには、この土地(たとえば時価120万円)を弁済の代わりに受け取ってくれといって渡すのが、代物で弁済すると言う意味ですが、これが期限後なら対等間の取引で問題が少ないのです。

民法
(代物弁済)
第482条 債務者が、債権者の承諾を得て、その負担した給付に代えて他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する。

これが借りようとしているときに、債権者から要求されることになると、お金を借りるときですから、弱い立場なので、債務と代物弁済すべきものとの価格不均衡が大きくても(100万円の借金に対して1000万円の土地)文句言えないところに問題があるのです。
これはまだ期限到来前ですから、法形式としては、お金を貸すときにあらかじめこの予約をし、順位保全のために仮登記をしておく方法が、「代物弁済予約」の仮登記と言われるものです。
そして期限が来ると、あらかじめ預かっておいた印鑑証明などで、自動的に名義を変えてしまうのです。
これが、マル取り・・暴利行為の温床でしたから、これを規制する法律が制定されたのです。
丸取りが許されず、第2〜3条で、清算が義務付けられましたが、この法律は昭和53年成立ですから、わたしが弁護士になったころには、こう言う法律がなかったのです。
もちろん、昭和40年代には、裁判すれば暴利行為として全面無効になったり、暴利部分だけ一部無効になって超過部分について返すなどの実務が定着していました。
これと似た法的構成では譲渡担保契約と言うのもあります。
この場合には、清算義務があると言う判例が確立していましたが、それでも処分清算型か、帰属清算型かどうかなど細かく分かれていて、しかも裁判で弁護士が争った場合だけでした。
仮登記担保法ができると、争いがあろうとなかろうと登記の手順として、一定の手続きが必要になったのですから大違いです。
(金を貸すときに事前にとっておいた印鑑証明書と権利証だけでは、金貸しや暴力団が勝手に本登記できなくなったのです。)



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