09/01/07

民事執行法2(債務名義)執行文

強制執行を申し立てできる文書を法律上「債務名義」と言い、公正証書もその中のひとつになっているのです。
判決を取れば、強制執行できると思っている方が多いでしょうが、判決が出ただけでは、強制執行できません。
判決が出ても、控訴・上告等上訴されると、その決着が着くまで、仮執行宣言がついていない限り執行申し立てできませんし、上訴関係が決着した状態になって初めて「確定判決」と言います。
車が出来ただけでは車が走れず、エンジンをかけるには、ガソリンが必要なように、確定判決にも「執行文」が付与されないと、執行申し立てできません。
何故そんなものがいるかといえば、確定した判決があっても、その後に支払い済みかも知れないし、判決にも条件付の場合が多いからです。
「何々をするのと引き換えに何々をせよ」と言う判決です。
こう言う場合、引き換え給付を履行または提供しないと執行文の付与を受けられないのです。
「金何円を支払うのと引き換えに所有権移転登記手続きをせよ」とか、「・・・と引き換えに引き渡せ」と言う場合が典型ですが、こうした場合自分が先に支払ったと言う証明をするか、供託をしなければならず、こうした審査のために執行文付与手続きがあるのです。

民事執行法
(強制執行の実施)
第25条 強制執行は、執行文の付された債務名義の正本に基づいて実施する。
ただし、少額訴訟における確定判決又は仮執行の宣言を付した少額訴訟の判決若しくは支払督促により、これに表示された当事者に対し、又はその者のためにする強制執行は、その正本に基づいて実施する。
(執行文の付与)
第26条 執行文は、申立てにより、執行証書以外の債務名義については事件の記録の存する裁判所の裁判所書記官が、執行証書についてはその原本を保存する公証人が付与する。
2 執行文の付与は、債権者が債務者に対しその債務名義により強制執行をすることができる場合に、その旨を債務名義の正本の末尾に付記する方法により行う。
 
第27条 請求が債権者の証明すべき事実の到来に係る場合においては、執行文は、債権者がその事実の到来したことを証する文書を提出したときに限り、付与することができる。
2 債務名義に表示された当事者以外の者を債権者又は債務者とする執行文は、その者に対し、又はその者のために強制執行をすることができることが裁判所書記官若しくは公証人に明白であるとき、又は債権者がそのことを証する文書を提出したときに限り、付与することができる。
第30条 請求が確定期限の到来に係る場合においては、強制執行は、その期限の到来後に限り、開始することができる。
2 担保を立てることを強制執行の実施の条件とする債務名義による強制執行は、債権者が担保を立てたことを証する文書を提出したときに限り、開始することができる。
(反対給付又は他の給付の不履行に係る空白の強制執行)
第31条 債務者の給付が反対給付と引換えにすべきものである場合においては、強制執行は、債権者が反対給付又はその提供のあつたことを証明したときに限り、開始することができる。
2 債務者の給付が、他の給付について強制執行の目的を達することができない場合に、他の給付に代えてすべきものであるときは、強制執行は、債権者が他の給付について強制執行の目的を達することができなかつたことを証明したときに限り、開始することができる。



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